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疾患の治療

整形外科領域のがん

 整形外科骨軟部腫瘍班は骨や筋肉、血管、神経などの軟部組織に発生した腫瘍を専門的に治療するグループです。骨軟部に発生した原発性腫瘍ばかりでなく、多臓器から骨に転移することにより発生した転移性骨腫瘍の治療にも積極的に取り組んでいます。

 三重大学医学部附属病院整形外科では,内田淳正教授(病院長兼任)を筆頭に,楠崎克之(大台病院院長)、松峯昭彦講師、中村知樹、中空繁登が骨軟部腫瘍の診療に日夜励んでいます。また、骨軟部腫瘍グループは、新谷健(市立伊勢総合病院)、里中東彦(市立伊勢総合病院)、若林徹(桑名市民病院)、新美塁(鈴鹿中央総合病院)、濱口貴彦(鈴鹿中央総合病院)らの強力なメンバーにより、三重県の全範囲をカバーできるバックアップ体制が確立しています。また、松原孝夫は、米国スローンケタリング癌センターにて世界の最新情報の収集に当たっています。

 骨軟部腫瘍はその発生頻度の低さから、他の癌腫と比べてあまり注目されることは少ないように思われますが,当院は全国で5本の指に入る症例数を治療する、日本の中核的骨軟部腫瘍専門施設でもあります。骨軟部腫瘍全般について高いレベルの標準的治療を行っておりますが、特に以下のような先進的な取り組みを行っております。1)磁性体温熱療法:内田淳正教授が開発した、転移性骨腫瘍に対する低侵襲かつ効果的な治療法。磁性体を病巣に充填後、体外交流電磁場に暴露することにより病巣を加温します。2)アクリジンオレンジを用いた光線力学的療法:我々のグループの楠崎が開発し、現在注目を浴びている治療法です。アクリジンオレンジを用いた光線力学的療法により,腫瘍切除時の正常組織への障害を最大限に抑え、より正常に近い患肢機能の温存を目指します。3)腫瘍用人工関節を用いた患肢温存手術:患肢を切断することなく手術治療を行うことを目指しています。従って、患肢温存のために必要な手術手技や人工関節を開発しております。

 現在火曜・水曜・金曜に腫瘍外来を開設しています。なにかございましたらご遠慮なく来院ください。