がん検診

三重大学がんセンター
がん検診リーダー
小林茂樹(健診センター)

 がん検診は、対策型検診と任意型検診とに大別されます。対策型検診は、住民検診型ともいわれる予防対策として行われる公共的な医療サービスで、対象集団全体の死亡率を下げることを目的としています。対象者名簿に基づく系統的勧奨、精度管理や追跡調査が整備された組織型検診を行うことが理想とされています。しかしながら、現在の日本において組織型検診を遂行している地域は極めて少なく、欧米に比較して不十分とされています。

 検診部門では、三重県における対策型検診を、組織型検診に移行すべく、様々な業務、施策を行っていきます。現在、健診センターでは、対策型検診の精度管理に関して、県からの業務委託を受け、2年前より検診5大がん(肺、胃、大腸、乳、子宮)の精度管理事業を行っています。組織型検診といえる形態となるまでには、様々な問題・障害を解決・乗り越える必要がありますが、県民の皆様に安心して検診をお受けいただき、がん罹患に対するご不安を取り除くべく、努力してまいります。