Tumor Board

三重大学がんセンター
Tumor Board リーダー
松峯昭彦(整形外科)
癌治療に携わっていると、複数の診療科にまたがる問題点を有した患者さんにしばしば遭遇します。このような患者さんに対して、最高の治療を効率的に提供する足がかりとなることを期待されて、平成19年5月に記念すべき第1回Tumor Boardが開催されました。2012年7月現在、開催回数も50回を数え、これまでの検討症例数も100例を超えています。
我々のTumor Boardの特徴は、医師、看護師、薬剤部、検査部、リハビリテーション部、事務系職員など、院内で癌診療に関わるあらゆるスタッフが参加していることです。大学という専門分化した大きな組織の中で、このような診療科横断的な会が本当に存続できるのかどうか、私自身まったく自信はありませんでしたが、現在では、毎回100人前後の参加者が毎回集まり白熱した議論が繰り広げられる大きな会に成長しました。
さらに、このTumor Boardを基盤に、三重骨軟部疾患集学的治療研究会(年2回開催)や骨転移合同カンファレンス(毎月第3月曜日開催)のような診療科横断的な研究会、検討会も開催されるようになり、Tumor Boardがますます発展することが期待できます。
多くの先生方の努力によりTumor Boardは成り立っています。毎回、見事な司会を行ってくださる各診療科の世話人会の先生方、懇切丁寧な画像説明をしてくださる放射線科の先生、スライドで病理組織を解説してくださる病理部の先生、適切なコメントをくださる血液・腫瘍内科、放射線治療科、IVR科の先生方、そして毎回周到な準備を怠らないがんセンターの皆さんには、この場をお借りしてお礼申し上げます。

Tumor Boardは三重大学が"がん拠点病院"として位置づけられるためには極めて重要な活動です。これからも職種、診療科にとらわれずに議論することを目標にしていますので、ふるってご参集ください。
三重大学がんセンター
Tumor Board 世話人会
松峯昭彦(整形外科)
内線:6447
tumorbo@clin.medic.mie-u.ac.jp