【研究内容】
 新しい研究領域である薬理ゲノミクス(ファーマコゲノミクス,Pharmacogenomics) を核にした研究戦略により,新しい創薬ターゲットを発見し,臨床医学へ還元する ことを目的とする。具体的には,遺伝子多型(ゲノム),遺伝子発現プロファイル (トランスクリプトーム),プロテオーム,メタボローム,フェノームにおける包括 的解析を基盤に,ヒトゲノム上の総ての新しい治療薬ターゲットを効率良く探索し, ターゲットバリデーション(target validation) を確立するだけではなく,患者個 人の薬理ゲノミクス情報に基づいたテーラーメイド薬物療法を実現する。さら に,新しい情報科学であるファルマコインフォマティクス(pharmacoinformatics) を構 築する。具体的には,血管平滑筋,心筋,神経,白血球,癌細胞などやヒト疾患モ デル動物(ゼブラフィシュなど) における新しいシグナル伝達と遺伝子発現の機能 ゲノミクス機構を解析し,治療過程に関与する治療遺伝子をマイクロアレイ(DN Aチップ) などにより探索し,新しい治療薬のゲノム作用機序を解明する。参考書: ゲノム研究実験ハンドブック(羊土社,2004),先端バイオ研究の進めかた(羊土社, 2001),二十一世紀の創薬科学(共立出版,1998),医科薬理学(南山堂,2005)

【指導内容】
 上記目的を達成するために,主にゲノム機能解析テクノロジーを中心に基盤的手法の実験研究を介して指導する(ゲノム機能研究プロトコール、ポストゲノム時代 の実験講座1,2000,羊土社)。具体的には,ヒト病態や病態モデル動物における遺 伝子発現プロファイル解析(マイクロアレイ法(DNAチップ)),一塩基多型(SNPs), 薬理プロテオミクス,薬理メタボロミクス,薬理フェノミクスを,薬物応答性との 関連から解析する。もちろん,従来の分子薬理学,分子生物学,分子遺伝学,細胞生物 学,分子医学,生理科学,臨床医科学などの研究技術も習得する。