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診療案内係:059-232-1111(内線5206)

時間外:059-232-1111(5233)

住所

〒514-8507
三重県津市江戸橋2丁目174

DIS:先端的外科医療開発

先進医療外科学講座(Department of Innovative Surgery : DIS)は,三重大学で初めての寄付講座として,2002年4月にジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社(J&J社)からの奨学寄附金により開講しました。2005年には大学院大学への再編成により先進医療外科は,三重大学大学院医学系研究科生命医科学専攻病態修復医学講座先端的外科技術開発学に名称が変更されました。2010年からはオープン型寄付講座として,J&J社だけでなく,塩野義製薬株式会社からの奨学寄附もあり現在に至っております。

開講当初からの奨学寄附金申請者であるJ&J社は多くの事業を行っておりますが,そのうちの1つにメディカルカンパニーがあります。外科手術関連では,自動吻合器・縫合器,縫合糸,消毒用製剤,滅菌機器などを扱っており,手術手技,医療機器,感染対策などに豊富な知識を持っています。また,塩野義製薬株式会社は「患者・家族の方々のQOL向上を実現するために,患者・家族・医療従事者の方々により一層満足度の高い医薬品をお届けする」ことをミッションに掲げており,感染対策や感染治療などに多くの知識を持っています。

私たちは

  1. 先進医療の推進
  2. 患者負担の軽減(心,体,そして経済面)

を目標としています。

本邦において,術後の手術部位感染(Surgical Site Infection : SSI)発生症例は,平均で,在院日数が20.8日延長し,術後医療費は856,320円多くかかることが報告されており1),SSIを中心とした感染性合併症を予防することは,患者さんの肉体的・精神的負担を軽減するだけでなく,経済的負担の軽減にもつながり大変重要性が高まっています。
具体的な方法ですが

  1. 「先進医療の推進」として,鏡視下手術を積極的に施行しています。
    さらに進化した自動吻合器・縫合器・止血器械・各種医療材料を適切な場面で適切な方法で使用しています。
    胃の鏡視下手術は胃癌の縮小手術の1つとしてガイドラインにも記載され医療保険の適応を認められています。さらに本邦独自の胃癌手術の流れを踏まえたうえで新しい考え方を取り入れた手術を行っています。
  2. 「患者負担の軽減」としては,術後に起こり得る合併症を引き起こさないよう,種々の対策を取り入れています。特に感染性合併症は手術患者の約1/3に起こると報告されています。ひとたび感染性合併症が起ると,熱が出たり,食事開始が遅れたり,新たな処置が必要になったりと患者さんにとっては身体的にも精神的にも,さらには在院日数が延長することによる経済的負担が生じます。このような負担が生じないよう患者さんに満足して退院していただけるよう,今後とも努力を続けていきます。

手術部位感染軽減への取り組み

術後の感染性合併症の中で最も多いのは手術部位感染(surgical site infection : SSI)です。手術後にSSIが発症すると,入院日数が増加し,それに伴い医療費も増加し,患者さんにとって大変好ましくないものです。当科では,これら術後感染性合併症を防止する対策と,手術部位感染サーベイランスを行っています。

アメリカでは1970年代にCDC(Center for Disease Control and Prevention)が全国的病院感染サーベイランス(National Nosocomial Infection Surveillance : NNIS)システムを立ち上げ,以後確固たるサーベイランスを展開しており,SSIだけでも年間数十万症例のデータベースは年々更新され,各施設は自施設の位置づけを知ることができると同時に,自施設内での感染率を継時的に比較しています。本邦においても1999年,日本環境感染学会の事業として日本病院感染サーベイランスシステムが構築され,2002年7月より厚生労働省が中心となり,国家的事業として現在も継続して行われています。

当科では2001年9月よりこのサーベイランスに参加しており,並行してガイドラインやエビデンスのある感染対策を数多く取り入れ,周術期感染対策を講じています。

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種々の感染対策を行っても,全ての術後感染性合併症が防げるわけではありません。不幸にも感染性合併症が発症してしまった症例に対しては,迅速でエビデンスに基づいた適切な感染治療を行い,医療の質の向上に努めています。