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火・木・土・日・祝
ほか,年末年始
小児外科
水・金・土・日・祝
ほか,年末年始

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診療案内係:059-232-1111(内線5206)

時間外:059-232-1111(5233)

住所

〒514-8507
三重県津市江戸橋2丁目174

小児外科

 小児外科は,新生児から乳児,学童,思春期までの外科的治療全般(脳神経外科,心臓外科,整形外科的疾患を除く)を専門に担当しています。 
外科治療を受けるお子さんの手術の前と後の管理,手術の傷の大きさ,治療そのものの成績,手術後のフォローアップの質は,小児外科医が行うのと,一般外科医が行うのでは,どんな小さな手術であっても,大きな差があるのは容易に想像できることであり,その通りのデータが報告されています。外科治療を行うに当たり,小児は成人のミニサイズであるという考えは,全く通りません。  
 小児外科疾患は,成人外科疾患とは,疾患の種類が大きく異なり,からだも心も発展途上にあるため,年齢や個々の発達に応じた治療とフォローアップが必要です。当科では,日本小児外科学会認定の,小児外科専門のスタッフ(小児外科専門医1名,小児外科指導医2名)が,診療治療を行っています。 
 近年,新生児外科の手術成績において,一般病院と小児外科学会認定施設病院,さらに,周産期センター(子供を産むお母さんと赤ちゃんのための治療や管理を診療科の枠を超えて連携し,行うことができる施設)を有する病院では,成績の差がみられることもわかってきました。三重大学附属病院は,母性病棟,新生児集中治療室(NICU:赤ちゃんの集中治療室)からなる周産母子センターを有し,小児外科,小児科,産科の医師だけでなく,看護師(母性看護専門、助産師)による周産期チームで定期的にカンファレンスを行い,母体の周産期管理や患児の治療方針などを検討して治療成績の向上を目指しています。
写真  さらに、県内の関連施設である国立病院機構三重病院や三重県立総合医療センターでも小児外科の常勤スタッフが外来・入院診療を行っており、また桑名市総合医療センターでは月に1回、小児外科外来診療を行っております。各施設が密に連携し、退院後のお子様のケアも含めて、地域に根差した医療をご提供させて頂いております。
 また,母体や新生児の救急搬送ネットワークも充実しており,出生前あるいは出生後に病気が診断された赤ちゃんの外科治療を,タイミングを逃すことなく行うことができます。県内の産婦人科診療所,地域周産期母子医療センター,総合周産期母子医療センターがネットワークでつながり,周産期から退院まで,専門的,先端的で,安心な治療を受けていただいています。

小児専門麻酔医による安全・安心な麻酔

 硬膜外麻酔とは,背中から背骨の間に細い管を留置することで,手術を行った傷の部分を中心に麻酔をかけることができ,術後の痛みが他の鎮痛方法に比べ格段に少なくなり,呼吸抑制等の副作用も少なくなる優れた麻酔方法です。現在,日本全国において,乳児~青年期(特に新生児期)への硬膜外麻酔が可能な施設は非常に限られております。 
 当院では,小児専門の麻酔科医により,安全な全身麻酔を行い,さらに硬膜外麻酔も併用することで,術中の麻酔薬量を少なく,術直後の回復を早く,何より術後の痛みを最小限にすることが可能であり,お子様にとって,より優しい手術が可能となっております。

当科における,専門的・先端的治療の提供

内視鏡手術(胸腔鏡・腹腔鏡)や小切開手術(確実な手術を,
より小さな創で行うことを目指したコンセプト)

 手術の質を担保しつつ,手術後の創跡は目立たないようにするには,手術切開の場所と大きさに工夫が必要です。手術切開の場所を工夫して,利点や問題点を検討しながら最も良い手術方法を選択しています。 
切開が小さい手術として,腹腔鏡や胸腔鏡などの内視鏡で体の中を観察しながら,専用の器具(鉗子)を用いて手術操作を行う内視鏡手術や臍を利用した小切開での開腹手術を積極的に導入しています。
 小児外科領域でも,内視鏡手術の適応疾患が徐々に広がっており,メリットが大きい疾患においては積極的に導入しています。内視鏡手術は専用の器具を体内に挿入して手術操作を行うために数カ所の創ができますが,創自体が3-10mm程度と非常に小さく,創が目立ちません。また,痛みが少ないために手術後に痰が出しやすくなり,肺炎などの合併症が減少し,術後早期から離床できるために術後の回復も早いことから入院期間の短縮につながるなどのメリットがあります。
 当科では、いずれの内視鏡手術においても、内視鏡外科技術認定医が責任をもって手術に関与しており、手術難易度が高いといわれる手術においても、安全で安心な手術が大事なお子様に提供できるよう努めています。
 現在,以下のような疾患を中心に内視鏡手術や臍部小開腹手術を行っております。

上記以外の疾患においても症例によって適応となる場合があります。

小児の炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

 炎症性腸疾患は最近若年齢化傾向を認め,乳幼児での発症例も報告されており,小児領域でもまれな疾患ではなくなってきています。 
 小児発症の炎症性腸疾患は重症例が多いことや病悩期間が長期に渡ることなどから,治療にあたっては学校生活や就職への影響に対する配慮が非常に重要です。また疾患に伴う低栄養や治療薬であるステロイドの副作用などから成長障害を来すことがあり,成長への影響も念頭に置いた治療方針の選択が重要となります。 
 当科は成人の炎症性腸疾患グループと小児外科グループが共同で小児の炎症性腸疾患の治療にあたっている,我が国でも数少ない医療機関の1つです。このため,小児の炎症性腸疾患においても,内科的治療から外科的治療までのトータルな治療サポートができるという利点があり、全国の医療施設から患者さんをご紹介いただいております。

出身地別患者数(平成30年1月現在)
患者数
(総数110名)
都道府県
46 三重
25 愛知
16 岐阜
4 大阪
3 北海道、長野
2 東京、和歌山、愛媛
1 岩手、栃木、茨城、埼玉、新潟、岡山、沖縄

 さらに医師,看護師だけでなく,WOCナース(ストマ管理や手術の傷の管理を行う皮膚・排泄ケア領域の認定看護師),CLS(Child Life Specialist: 医療環境にある子どもや家族に,心理社会的支援を提供する専門職)認定者といった専門職と協力し,チームとして多方面からお子様の治療・生活を支援しております。また,最近では,内視鏡手術の導入により,より侵襲が少なく,より創部の小さい手術(術後の傷が目立ちにくい・術後の回復が早い)が,可能となっております。 
 また,スタッフの一人が,厚生労働省小児炎症性腸疾患治療指針作成メンバーに所属しております。

小腸内視鏡検査(ダブルバルーン内視鏡、カプセル内視鏡)

写真 当院では従来から行われている内視鏡検査(胃カメラや大腸カメラなど)以外に,これまで観察困難であった小腸の検査が可能となるダブルバルーン内視鏡やカプセル内視鏡といった最新の内視鏡検査も積極的に行なっております。これらの特殊な内視鏡検査は,成人においては,近年広く普及してきていますが,小児では,いまだ限られた施設でのみ可能な検査です。
 小腸内視鏡検査は小腸での出血や下痢、腹痛の原因を調べたり、小腸の病気の治療方針を決めたりするために重要な役割を果たします。また、以前は手術が必要であった小腸の病気も内視鏡で治療が行える場合があります。炎症性腸疾患のお子様においても,これらの検査は,治療を進めていく上で重要な位置を占めます。
 ダブルバルーン内視鏡検査は、3歳以上もしくは体重15kg以上を目安に検査を行うことができ、全身麻酔下で検査を行っています。またカプセル内視鏡検査は、お子様がカプセルを飲み込めない年齢や体格でも上部消化管内視鏡を使って十二指腸までカプセルを誘導することにより最小で1-2歳から検査が可能と報告されています。
 現在、スタッフの一人が、小児消化器内視鏡ガイドラインワーキンググループに所属しています。また、専門性が評価され,平成31年には第46回日本小児内視鏡研究会を主催する予定となっています。

小児固形腫瘍への外科治療

 当院は厚生労働省に全国で15施設のみ指定されている小児がん拠点病院の一つであり,頸部,胸部,胸腔内,腹腔内の,良性・悪性の固形腫瘍に対する治療を,小児科を中心として放射線科,肝胆膵・移植外科、整形外科、脳神経外科などと協同して行っています。

小児の生体肝移植

 生体肝移植を専門とする肝胆膵・移植外科と協力し,小児の生体肝移植を行っています(脳死肝移植実施施設にも認定されております)。これまでに胆道閉鎖症や先天性代謝異常、肝芽腫などのお子さん26例に生体肝移植を行い、良好な手術成績を収めています(平成30年1月現在)。

小児外科腹部手術における,術後腹腔内癒着の予防

 腹部の手術を行うと,腹腔内組織反応により,臓器の癒着が生じ,腸閉塞発症や不妊につながる可能性があり,術後の大きな問題の一つです。手術後の人生が長い小児患者では,特に大きな問題です。当科では,癒着防止吸収シートを原則として全例に使用し,術後癒着を抑えるように努めています。

小児外科手術における,術後感染症防止への取り組み

 手術を受けた後の,創感染や,腹腔内膿瘍,肺炎などの感染症は,術後成績を悪化させ,術後の回復や退院も遅らせる大きな問題の一つです。抗生物質の使用を含めた適切な周術期管理や,適切な手術器具の使用,そして繊細・確実な手術手技があって,それらの問題が解決に向かいます。我々は,常に最新の情報をとりいれ,現場に応用しています。また,本邦の小児外科施設における周術期感染症対策の全国調査を,日本小児外科学会を通して行い,ガイドラインと対比した現状を解析し,問題点を提起しています。

小児在宅医療への取り組み

 我々の治療を受けていただいた患者さんには,退院後のフォローにも責任があるのは当然です。退院後の本院外来通院や他病院でのフォローは当然ですが,在宅医療を必要とされる患者さんに対しては,本院小児トータルケアセンターと協同しながら,地域と連携し患者さんとご家族のサポートを行っています。

病棟内プレイルームやイベントの充実

写真プレイルーム
(医療行為を行わない,こどものための部屋)
 年齢に応じた本・絵本・コミック,おもちゃ,ボードゲーム,テレビゲーム,DVD,文房具などをそろえています。小児病棟入院中の患者さんは,ここで,好きなときに自由に遊べます。週に数回,CLSによる企画(夜の映画会,クッキング,工作など)や,ボランティア学生によるプレイタイム(工作,ボーリング大会,クッキング,付き添い者のためのマッサージなど)を行っています。

三重ファミリールーム・ハーモニーハウス

 三重大学医学部附属病院等の津市近郊の病院に入院あるいは通院中の患者さんおよびその家族のための宿泊施設です。ご家族の面会時に宿泊が必要な場合,外来通院の時に宿泊が必要な場合,外泊することが難しい患者さんが家族と滞在するときなどに御利用していただくことができます。