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研究のご案内

外来案内

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休診日 消化管外科
火・木・土・日・祝
ほか,年末年始
小児外科
水・金・土・日・祝
ほか,年末年始

受診予約・お問い合わせ

診療案内係:059-232-1111(内線5206)

時間外:059-232-1111(5233)

住所

〒514-8507
三重県津市江戸橋2丁目174

研究内容

はじめに

当科は成人および小児の消化管疾患を対象とし,治療を行っております。おもに食道癌,胃癌,大腸癌などの消化器癌治療,炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎およびクローン病の治療,小児における先天性消化器疾患の治療を行っています。 

消化器癌治療においては,早期例では根治性を維持した低侵襲な鏡視下手術を施行しており,一方,進行例では,手術療法,薬物治療(抗癌剤や抗炎症薬など),放射線治療などを総合的に駆使し,根治性と機能温存のバランスのとれた集学的治療を行っております。また,炎症性腸疾患においては,内科的治療困難症例に対し適切なタイミングで個々の患者に適した外科手術を行っております。 

このように複雑化した治療を行う場合,科学的根拠に基づいた治療の実践が要求されます。いわゆる‘Academic Surgeon’として社会に貢献するには,手術手技の向上はもちろん,個々の患者の治療経験を検証し,より良い治療法を創出していくことが必要です。そして,臨床および基礎研究は,この‘検証と創出’に必要不可欠と考え,日々研鑚を積んでいます。

当科では, 通常診療で得られた臨床情報をもとに行う臨床研究や,トランスレーショナル・リサーチ(橋渡し研究)といわれる臨床検体を用いて臨床データと統合解析を行うほか、その機能解析を行う研究を行っています。すなわち,臨床成績の詳細な解析によって問題点を抽出し,治療成績向上のために必要な診断・治療・予防法の開発あるいは改善に役立つ臨床および基礎研究を行っています。この臨床研究・橋渡し研究を遂行することで,新しい治療方針を変更しうるバイオマーカーや新たな治療法を確立し,アカデミアとしての大学病院の使命を果たすとともに,三重大学発のエビデンスを世界に発信し、医学に貢献したいと考えています。

外科手術では治癒困難な病態の検証と新しい治療法創出のために
我々が取り組んでいる研究課題

  1. 治療抵抗性克服を目指したテーラーメイド化消化器癌集学的治療法の開発
  2. 癌診断マーカー探索,癌転移再発予測およびその制御を目指した新規バイオマーカー検索や生体内リアルタイム診断法の確立
  3. 炎症性腸疾患関連大腸癌や孤発性大腸癌発症を診断・予測するあたらな非侵襲・低侵襲バイオマーカーの開発
  4. 外科的および内科的免疫修飾による新たな炎症性腸疾患治療法の確立
  5. 先天性消化器疾患の病態解明とその診断・治療法の確立
  6. 腫瘍-宿主反応にもとづく、宿主に与えるさまざまな機能(体組成など)を解析し、その臨床的意義と、癌治療におけるあらたな補助栄養剤の開発

分子生物学的手法を用いたアプローチ

血液あるいは組織サンプルからDNA,RNA,タンパクの抽出を行い,遺伝子,分子レベルで解析します。

  1. 消化器癌早期診断,治療最適化のための新規バイオマーカー検索,同定とその臨床応用
  2. 遺伝子発現変化・エピゲノム変化・遺伝子変異に基づいた抗癌剤および放射線感受性増強効果の分子生物学的解析
  3. 炎症性腸疾患関連大腸癌発症予測、手術治療最適のための新規バイオマーカーの開発
  4. 炎症性腸疾患患者における好中球機能制御による免疫能修飾の基礎的研究
  5. 小児胆道閉鎖症早期診断のためのプロテオミクス解析を用いた新規バイオマーカー検索と同定

形態学的手法を用いたアプローチ

  1. 二光子レーザー顕微鏡を用いて,病態モデルマウスでの生体内リアルタイムイメージングを行い解析します。

    敗血症モデルマウスにおける腸管壁内の微小血管内に観察されるNeutrophil extracellular traps(白矢印:好中球より放出されたDNAが赤く染色されている)
  2. 大腸癌肝転移モデルマウスを用いた癌転移機構の形態学的病態解明
  3. 炎症性腸疾患モデルマウスを用いた粘膜傷害と再生の経時的,形態学的解析
  4. 二光子レーザー顕微鏡を用いた生体内薬物動態の形態学的評価法の確立
  5. 新生児壊死性腸炎モデルマウスを用いた分子生物学的および形態学的病態解明

    ☆いずれも二光子レーザー顕微鏡を用いて3Dイメージで観察可能(トロント大学と共同研究)
  6. 二光子レーザー顕微鏡を用いたマウス腸管神経節細胞の形態学的解析と、Hirschsprung病における腸管神経節細胞の術中リアルタイムイメージング(Dynamic pathology)の確立

    蛍光発色のないノーマルマウス(C57BL6)に特殊な染色液を用いて腸管神経節細胞と神経線維のネットワークが観察可能(左:Auerbach神経叢, 右:Meissner神経叢)

臨床へのフィードバックを目指して

腫瘍中のDNA,RNA,タンパクを抽出し,細胞の癌化・転移に関係するgenetic(遺伝子変異,SNP)ならびにepigenetic(methylation,microRNAなど)の変化を探索し,それにより修飾される遺伝子発現,タンパク発現の臨床的意義の検証と,その機能的意義を細胞実験,動物実験(さまざまな病態のモデルマウスを用い,形態変化を二光子レーザー顕微鏡による生体内リアルタイムイメージングし解析する)で再現します。
さらに血清,血漿中のcell-freeの核酸,タンパクを抽出し,上記で検証された候補methylation,microRNA,タンパクを定量することで癌治療の最適化,癌診断,病態早期診断に応用可能なマーカーを探索し,臨床応用に挑戦しています。
また,臨床および基礎研究を通して得られた新知見は,論文という形に残し,世の中に発信していける努力も日々行っております。

三重大学大学院 消化管・小児外科での臨床研究に関する告示

臨床研究により新しい治療法を確立することは大学病院の使命でありますが,患者様のご協力によりはじめて成し遂げることができるものです。消化管・小児外科では,治療時に学術研究に対する説明を担当医が行い,同意していただける方には「学術研究に対する説明書および同意書」に署名をしていただいてきました。
今回,以下の臨床研究を開始するにあたり,

「食道癌治療最適化のための新規バイオマーカー検索,同定とその臨床応用」
「胃癌治療最適化のための新規バイオマーカー検索,同定とその臨床応用」
「大腸癌治療最適化のための新規バイオマーカー検索,同定とその臨床応用」
「消化器癌,炎症性腸疾患における個別化治療確立のためのエピゲノム変化,マイクロRNA発現の検討」
「消化管外科加療症例に対する通常診療において得られる臨床情報を使用したあらたな臨床的意義の解明(後ろ向き観察研究)」

これまでに食道癌,胃癌,大腸癌,炎症性腸疾患の治療を受けられた患者様で「学術研究に対する説明書および同意書」に署名したけれど,上記臨床研究への同意を撤回したいと思われる方は,以下に連絡をお願いいたします。
同意を撤回された場合でも,不利な取り扱いを受けることはありませんし,これまでどおり適切な治療を受けることが出来ます。

〒514-8507 三重県津市江戸橋2-174
三重大学大学院医学系研究科生命医科学専攻
臨床医学系講座 消化管・小児外科学 

研究責任者 問山裕二
研究分担者 奥川喜永
電話:059-232-1111(内線5645)
FAX:059-232-6968
E-mail:surgery2@clin.medic.mie-u.ac.jp