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留学体験記

Pierre and Marie Curie University- Paris 6,Paris France

荒木 俊光

私がフランスに留学していたのはもう10年間前(2003年~2004年)になります。パリ第6(Pierre-et-Marie-Curie)大学の病院であるSaint-Antoine病院消化器一般外科にお世話になりました。主任教授のRorand Parc先生は直腸癌に対するColonic J-pouch手術の祖として知られており,pouch手術についての研究をさせてもらうことが第一の目的でした。
まず大変だったのは言葉の問題でした。最初に大学の国際センターに手続きに行くための予約の電話した際に「英語で話して良いか?」と尋ねたら,「Non!」と言われパニックになってしまいました。留学が決まってからの約1年間フランス語会話教室に通っていましたが,まったくと言っていいほど通用せず,いろんなところで苦労しました。幸いにもフランス語に堪能な日本人に何人か出会うことが出来,大いに助けてもらいました。しばらく夜間に語学学校に通い,帰ってくるころにはようやく会話が可能なレベルになっていました。残念ながら日本で使う機会がほとんどなく,大分忘れてしまっています。
実際の病院では外科でのみ1日約15例の手術を月曜から金曜まで(一部は土曜も)実施していて,年間5000例はヨーロッパ内でも最多レベルだろうと聞かされました。隣国のスイスだけでなく,アフリカや中東からも手術患者は来ていました。院内の手続きが済むまでの最初の2週間は手術の見学をしていましたが,それ以降は主に第二助手として一日2~3例の手術に参加させてもらうことができました。教授の息子のYannはアメリカに2年間留学していたそうですが,一度も患者に触らせてもらうことができず,「お前はフランスに来られてラッキーだ」と言っていました。最初の方は見ているより参加させてもらえてよかったのですが,あまりにも手洗いの回数が多く,肌荒れで困ったのを思い出します。よく「日本人の方が手先は器用で手術の技術は高い」という話を聞いていましたが,さすがに毎日手術をたくさんこなしているだけあって皆の技術は非常に高いと感じました。若い先生のトレーニングも兼ね,自動吻合器や切開・シーリングデバイスを極力使用しない方針であったこともあり手術時間は長い傾向だったので,うまく組み合わせられればと思い現在の自分の手術にも応用させてもらっています。
研究の内容は回腸嚢の血管処理方法と肛門吻合への影響を調査することで,空いている時間にデータエースにアクセスし対象患者を探し,カルテ庫へ行って手術記事を探し必要なデータを入力するという作業を行っていました。途中で研究手伝いの秘書さんを紹介されたのですが,コミュニケーションがうまくいかず,ほとんど自分ですべてを行いました。自分のデータベースが完成したとほぼ同時に持って行っていたノートパソコンを落下させ壊れてしまい,日本語仕様のパソコンやソフトが入手できず,また,データの復旧をどうするのかで大変悩みました。最終的にデータの復旧に約40万円を払うことになったのですが,背に腹は代えられずといったところで高い授業料となってしまいました。
留守の間には医局の皆様に多大な負担をおかけしました。大きな研究成果とはいかず恥ずかしい限りですが,病院内の日常はもとより,普段の生活,人々の考え方,風習などまさに異文化で,日本では考えられないことばかりでした。自分の人生において大変貴重な時間を過ごすことができ,本当に教授をはじめとする医局の皆様に感謝しております。今後,留学に行く先生方の留守の間は精一杯カバーしたいと思っています。是非,皆様もいろいろなところに留学してほしいと思っています。

Roland Parc教授  手術室の様子
ホームパーティーの様子

パリ市内の様子や大学キャンパス