研究科長あいさつ

医学系研究科長・医学部長

三重大学医学部医学科は1944年4月に開校した三重県立医学専門学校が前身であり、1972年の国立移管を経て、2024年4月で開校80周年を迎えます。主に大学院教育を担う医学系研究科と学部教育を担う医学部に分けられ、医学部は医学科と看護学科から構成されています。また、医学部には県内唯一の特定機能病院である附属病院が設置されています。医学科は三重県における唯一の医師養成機関であり、看護学科は三重県における看護師、助産師、保健師養成の高等教育機関として、附属病院は高度先進医療や臨床研究の拠点であるとともに医学科、看護学科学生の教育病院として、その役割を果たしています。「確固たる使命感と倫理観をもつ医療人を育成し、豊かな想像力と研究能力を養い、人類の健康と福祉の向上につとめ、地域および国際社会に貢献する」を目標としています。

2004年大学改革で独立法人化してから20年を迎えようとしていますが、2022年度からの第4期中期目標期間も2年目に入り、益々大学の独立性、独創性が問われる時代となっています。文部科学省から配分される運営費交付金は毎年約1.2%がカットされる中、教育研究の成果による重点支援や機能強化経費による再配分により、その真価が問われています。それには徹底した教育改革、世界の知をリードするイノベーション、地域中核としての地方創生などを達成する必要があります。医学系研究科長としての役割は教育、研究、医療、社会貢献を行うことであり、医学科、看護科、附属病院が一丸となって活動するために、リーダーシップを発揮し、全ての力を結束して優れた教育、卓越した研究、最先端の医療及び地域および国際社会への貢献に導く使命があると考えます。

三重大学医学部は医師、看護師、研究者などの専門職を育成する場であり、優れた教育プログラムを提供いたします。医学や健康科学の研究を推進し、新たな知識や技術の開発に貢献するとともに、先端技術の導入や新たな治療法の開発を通じて医学の進歩に重要な役割を担います。また、三重大学医学部は地域社会と密接な関係を築き、地域のニーズに応えることを重視します。国際社会においても国際的な学術交流や国際協力プロジェクトを通じて、世界の健康向上に寄与します。

以上のように三重大学大学院医学系研究科・医学部は、教職員と学生とが一丸となり、未来につながる高水準の医学教育と先端的医学研究を推進するとともに、地域社会や国際社会に貢献し、医学の発展と社会の健康と幸福を向上させることを目指したいと考えています。

2024年4月
医学系研究科長・医学部長  平山 雅浩