膵空腸吻合PWST

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膵空腸吻合術(PWST)

目 的 

当科では膵切離の際には膵実質は超音波凝固切 開装置(LCS)を用いて切離し、膵管周囲はメス を用いて切離している。 

2007年4月より膵空腸吻合法を標準化する目的 でPair-watch suturing technique (PWST)を 導入し、膵管径にかかわらず全例PWSTを用い て吻合している。 

今回、膵切離、膵空腸吻合のビデオを供覧する と共に、膵瘻の発生率、術後膵管拡張の発生率 について報告する。 


まとめ 

今回、当科で導入しているLCS+メス切離および標準的 膵管空腸吻合法であるPWSTの膵瘻発生率を調査した。 

今回の解析では膵瘻発生の危険因子として、単変量解析 にて疾患、膵実質の性状に有意差があり、一般的に膵瘻 の危険因子といわれている、膵管径の大小、ステントの 有無は危険因子にはならなかった。また術者の経験件数 も有意差は認められなかった。 

しかし多変量解析ではどの項目にも有意差は認められな かった。 

術後膵管拡張は2.9%に認めるのみであった。 


結 語 

LCS、メスによる膵切離とPWSTによる膵空腸 吻合法の標準化により、膵管径にかかわらず確 実に膵管空腸吻合ができることが判明した。 

膵実質がsoftな症例=膵管閉塞のない疾患では 膵瘻の発生率が高く、今後更なる検討が必要である。 

 ©Shuji Isaji 2017