《 定 義 》 |
クリミア・コンゴウイルス(ブニヤウイルス科)による熱性疾患である。 |
《 臨 床 的 特 徴 》 |
潜伏期間は2〜9日。初期症状は特異的ではない。時に突発的に発生する。発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、関節痛、腹痛、嘔吐がみられ、続いて咽頭痛、結膜炎、黄疸、羞明及び種々の知覚異常が現れる。点状出血が一般的にみられ、進行すると大紫斑も生ずる。特に針を刺した部位から拡がる。重症化するとさらに全身出血、血管虚脱を来し、死亡例では消化管出血が著明である。肝・腎不全も出現する。血液と体液は感染力がきわめて強い。 |
《 報告のための基準 》 |
診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下のいずれかの方法によって病原体診断や血清学的診断がなされたもの
(材料)血液、血清
- 病原体の検出
例 ウイルスの分離など
- 抗原の検出
例 ELISA法など
- 病原体の遺伝子の検出
例 PCR法など
- 血清抗体の検出
例 IgGのIFA、補体結合反応による検出など
- 当該疾患を疑う症状や所見はないが、病原体か抗原が検出されたもの
(病原体や抗原は検出されず、遺伝子や抗体のみが検出されたものを含まない)
疑似症の診断
臨床的特徴に合致し、以下の疾患の鑑別診断がなされたもの
他のウイルス性出血熱、チフス、赤痢、マラリア、デング熱、黄熱等
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《届出について》 |
届出の対象
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患者・疑似症患者・無症状病原体保有者(キャリア) |
届出の時期
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直ちに |
届出事項
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氏名・年齢・性別・職業・住所・所在地・病名・症状・診断方法・初診年月日・診断年月日・推定感染年月日・感染原因・感染経路・感染地域・その他(保護者の住所・氏名) |
《備 考》 |
当該疾患を疑う症状や所見はないが、病原体や抗原は検出されず、遺伝子や抗体のみが検出されたものについては、法による報告は要しないが、確認のため保健所に相談することが必要である。 |