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シネ・エデュケーション第4回
「アウトブレイク」
シネ・エデュケーション 第4回「アウトブレイク」
医学生の提出レポートから
この映画を見て感じた、この映画のストーリーに関する問題点  個人の保身のために多くの人の命が犠牲になったこと。また、そのようにすることができるシステムであったこと。多くの人の命を救うため、感染患者の人たちを故意に殺戮してよいのか。
この映画を見て感じた、この映画から受けた自分自身の問題点  感染防御方法についてあまりにも知らない。また、映画のようなレベルの高い感染病に出くわす危機感があまりない。
映画を見た後の医学部の先生の解説を聞いて感じた問題点  感染防御をするための基本レベルの重要性。(マスク、手袋、注射針の交換)
上記について考えたことと解決に向けた行動について  先進国と発展途上国では問題になる感染症が異なる。発展途上国では、先進国であまり問題とされなくなった感染症が横行していたり、新興感染症がよく発生したりする。これは先進国では感染予防の基本である、マスク、手袋の使用、注射針の交換、手洗いなどが徹底されていないためだという。つまり、先進的な研究は重要といえど、感染症に対してはなによりも、基本的な予防を徹底することが重要である。(しかし発展途上国では、基本的予防を徹底するための物質的費用、教育費用が十分には確保できないという問題がある。)先進国でも、感染症予防において、基本レベルのことを重要視していく姿勢を忘れてはいけないだろう。 解決 日常からとにかく手を洗う。
医学生の提出レポートから
この映画を見て感じた、この映画のストーリーに関する問題点 国家の利益、つまり細菌兵器を隠蔽することか、国民の生命を守ることか秤にかけた時、軍の上層部の人々が、国民の生命を犠牲にしても仕方ないという考えをいだいたのは問題である。国はやはり国民のために存在するのではないかと思う。特に、今回のように自己の利益のために人の命をないがしろにしようとする態度には怒りを感じた。しかし、このような事例は実際日本でも起こっている。有名なのには、HIVの非加熱製剤を危険性を認識しつつ用いたことがあげられる。上に立つ人はそれだけ権力もあり、影響力も大きい。それだけに誤った判断や自己の利益を重視して多くの犠牲を生み出す可能性もある。 何が大切なのか、何を守るべきなのか上にたつ人は常に考える必要性があるし、自分自身もこれからその事を考慮にいれて行動していきたいと思った。
この映画を見て感じた、この映画から受けた自分自身の問題点 設問1で述べたように、その時々で何を一番すべきなのか考えて行動することがある。あと「感染」という点で考えるとやはりいろいろなことに対して正しい知識を身に付けて、ただ情報におどられてはいけないということ。
映画を見た後の医学部の先生の解説を聞いて感じた問題点 先生方の話を聞いてやはり、正しい知識を身に付けることは大切だとおもった。例えば、SARSの問題でも、私は日々ニュースのなかでその脅威が伝えられると、その恐ろしさばかりに目がいきその実態を把握していないと思った。今日の話のなかで、接触してもその部位をアルコールでふけばよいなどいろいろ対策はあることを知った。情報を分析して冷静に対処するだけの知識や判断力を持ちたいと思った。
上記について考えたことと解決に向けた行動について 設問2で自分は時々でなにをすべきか考えたいとのべたが、それに関連してこれから医学の道にすすんでいくにあたって、予防ということを気をつけたいと思う。先生のおはなしでは感染をやはり未然に防ぐ対策をとることが重要であるということであった。手洗いをするなどとても基本的なことだが、やはりそういう一つ一つに神経をくばることが大きな感染症などをふせいでいくことにつながるのだと思う。正しい対策とはこのような身近なとこにあるのかもしれないと思った。
医学生の提出レポートから
この映画を見て感じた、この映画のストーリーに関する問題点 政府が、未知のウイルスを細菌兵器の為に保存し、研究を行っていた事。感染した地域を爆撃することで感染拡大を防ごうとした事。
この映画を見て感じた、この映画から受けた自分自身の問題点 病原菌は、目に見えないだけに、とても怖いです。どういうことに気をつけていればうつらない、と言うことがわかっていたとしても、おそろしい感染病の患者さんに近づくのは嫌だという気持ちがあります。こういう感覚が、エイズ患者さんなどの差別につながるのかもしれません。
映画を見た後の医学部の先生の解説を聞いて感じた問題点 先生は、日本は感染症の拡大がおこりにくいだろうといっておられました。確かに、衛生に関しては多くの国より進んでいるかもしれませんが、インフルエンザは毎年流行しています。大都市の満員電車の中など、空気感染も接触感染も起こり放題です。ちょっと感染力の強い病気なら、あっという間に広がってしまうのではないでしょうか。また、感染症対策の為の人員が十分とはいえない数だと言うのも気になります。
上記について考えたことと解決に向けた行動について 1について 先生方もおっしゃっていたように、感染源もつきとめずに感染地域を爆撃して感染者が全員死ねば大丈夫だろうという方法は、決して確実なものとは言えません。アメリカ国内でそんな大勢の犠牲をだす、しかも不確実な方法をとることを決断した大統領、さらにそれを薦めた科学者達(あるいは彼らは大統領にこの方法の不確実さを知らせていなかったかもしれない)、彼らのこの行動は、あまりにずさんです。実際にそういう措置がとられたことがあるというのが怖いです。また、映画で、アメリカ政府はウイルスを生物兵器に使おうとしていました。アメリカは天然痘のウイルスを保持しているという話も聞いたことがあります。また、少し前に、アメリカで、たんそ菌がばらまかれるという事件も起きています。これからの戦争で、生物兵器によって、多くの犠牲者がでるかもしれないということをこの映画をみて考えさせられました。こういった問題に、個人でできる事はとても少ない気がします。ただ、何かが起こった時に、周りに流されるだけでなく考えて自分の意見を持つこと、これを一人一人がやるのはとても大切だと思います。
医学生の提出レポートから
この映画を見て感じた、この映画のストーリーに関する問題点 アメリカ国民全員を死の危険にさらすより2500人前後の町民を殺すほうが良いという意見は一見正当なものに見えるが、結局は政府の上層部が自分自身の身を守るためのエゴにすぎず本当に国民のことを考えたものではないと感じた。
この映画を見て感じた、この映画から受けた自分自身の問題点 新米の研究員が感染現場に行く前は本を読みしっかり勉強し完璧な知識をもっていると思われたが、実際初めて現場に行き自分の目で見るとパニックを起こしたのを見ると、自分が臨床現場にいったとき本ばかりの勉強だけでなく現場での経験とても重要であると感じた。
映画を見た後の医学部の先生の解説を聞いて感じた問題点 SARSについて感染の原因がマスク、ガウンの不着用、注射器の使いまわし等の話がでたが、貧しい国ではそうせざるを得ない状況があり、付着用等の問題に含め、そういった国に対する医療援助等についても考えるべきだと思った。
上記について考えたことと解決に向けた行動について 設問2について 私はまだ一年なので実際専門の勉強をどのようなシステムでするのかは詳しくわかりませんが、私のイメージでは今の医療教育では、本から知識を得ることが中心で、もちろん知識なしでは何もできないのでそれが第一にすべきことであるとは思いますが、そればかりに重点がおかれ、実際の現場で起こっていることへの知識不足により、結局医療行為を行うときには、せっかく持っている知識を生かせないのではないかと思う。そうならないためにも、大学側が与える課題を受動的にこなしていくだけでなく、自分から積極的に動いて、ボランティアに参加したり、現場への見学等に行くべきではないかと思う。
医学生の提出レポートから
この映画を見て感じた、この映画のストーリーに関する問題点 原因となるウイルスに、エボラウイルスという実際に存在するウイルスを使うなどリアリティが感じられた。医療従事者の感染を描くなど、医師を志す私たちにとって警告を与えるような意味ももつと思う。でも、やはりエンターテイメント性が強すぎる。ラストの町の上空でのアクションはやりすぎ。やっぱアメリカ映画だなあ…とか思いつつ。私はあの写真のウイルスがエボラだと知っていたので、「エボラって空気感染したっけ??」と考えてしまった…。 でもやはり新しい感染症を究明していくというのは難しい作業だと思った。SARSのこともあるし、ウイルスの脅威を考えさせてくれる作品だと思う。
この映画を見て感じた、この映画から受けた自分自身の問題点 黒人の若い医師(フォートデトリックの)がザイールでパニックを起こしたように、ホンの上で勉強するのと実際に現場を見るのとでは明らかにちがうんだなと思った。医学生も現場に初めて入ったときなんかはあんな感じなんだろうか。じきに慣れていくものだとは思うけど、少しの動揺が大きな失敗を招き、しかも劣り返しのつかないことが多いのが医療の世界。新参者といえども大目には見てくれない。過酷だなと思う。主人公の友人と奥さんが病気にかかってしまったけど、新しい病気の場合対処法がわからない状態で最も二次感染しやすいのが医療関係者。(空気感染する事をしらないのに、マスクで看護にあたったりとか)。そういうことを考えると自分の目標に少し怖気づいてしまった…。主人公の「恐怖を感じない奴と仕事はしたくない」にちょっと安心 (笑)
映画を見た後の医学部の先生の解説を聞いて感じた問題点 今回は結構専門的な質問が多かった気がする。誰かが最新の治療薬の話しをしていたけど、新聞や雑誌にのっている医療の記事ってうわべだけの物も多いし、情報があふれすぎててどれが本当かわからない!!雑誌に載っている癌の治療薬が本当なら、この世に癌の患者はいないだろう。先生が「そんな薬はない」といわれたときはちょっと残念だったけど、実際そんなもんなのなんだと思う。治療薬が開発されても厚生省の認可が下りるまでには何年もかかるし、研究医は年々減って(二年間の研修医制度が義務化して、さらに減るのではないか?)、真の治療薬の研究は本当に進むのだろうか…。
上記について考えたことと解決に向けた行動について アメリカには陸軍感染症研究所、CDCと世界的に知られた公的医療機関があるのに(WHO並み?)日本にはそこまで大きなものはない、といったような趣旨の先生の言葉に日本の医療水準の低さを垣間見た気がした。2年間の研修医義務制度だって欧米ではすでに廃止されていると聞いている。メディカルスクールなど医師養成のカリキュラムが全く違うのは仕方のない事だし、日本を完全に欧米化するというのは無理な話だけれど、多くの人のはなしを聞く と欧米では医学生の学ぼうとする意欲が桁外れに違うという。その辺の違いについてもっとくわしく聞きたいとおもっている。
医学生の提出レポートから
この映画を見て感じた、この映画のストーリーに関する問題点 結局映画の中では最終的に否定された考えではありますが、全アメリカ人を守るには、一部の住民の犠牲はやむを得ないと言う大統領(国家)の考えには、これが本当に民主主義国家アメリカなのだろうか、と恐ろしく感じました。また、国家機密として生物兵器の開発に着手するなどどこまでありうることなのでしょうか・・・?これもかなり怖い点です。平和ボケした国に住んでいるからかもしれませ ん。
この映画を見て感じた、この映画から受けた自分自身の問題点 一時期国境なき医師団にあこがれて医師を志したことがあります。この映画を見て、途上国医療は、予想に反し、外傷等の手当てというより風土病との闘いなのかも知れないと感じました。それには大きなリスクが伴うし、それに躊躇してしまいそうな自分に気づきました。この映画の最初の救援シーンはどこまで現実味のあるものなのかが気になります。
映画を見た後の医学部の先生の解説を聞いて感じた問題点 感染源をたどって行く過程はまさにSARSを予見したかの展開だったと思います。いまの時代はAfrica⇔America間でさえ24時間に行き来できてしまうと言うスピード社会です。よって感染しても潜伏期中に帰国できてしまう点が危険だと思いました。
上記について考えたことと解決に向けた行動について 設問3について→航空がこれほどまでに発達する現在まではありえなかったことなので、これからの時代の公衆衛生対策のキーなのかもと思いました。今回のSARSにしてもそうですが、情報を隠さず、地球的規模で感染拡大を防ぐ方法が確立されるべきだと思います。といっても今回の日本は、水際で食い止めるとはいかなかったものの、関西周辺での徹底した(と目にうつった)対応には結構感心させられたのも事実です。(今までの狂牛病などの失態から甘く見ていたからかもしれないですが。)今はWHOなどが中心になってマニュアルが準備されているのだと思いますが、この映画を見て、そのような地球規模の公衆衛生に興味を持ちました。
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