マウス(ハツカネズミ、Mus musculus)のゲノムは2002年に解読されました。 ヒトとマウスともに遺伝子の数は多くても3万個程度です。進化的には7500万年前に別れたにもかかわらず、ヒトだけにあってマウスにない遺伝子は1%以下です。したがって、遺伝子のレベルで、ヒトの正常生理機能やがん・生活習慣病などの病気のメカニズムをマウスをモデルとして研究することが可能です。私たちの研究では、遺伝子機能を分子レベルから動物個体レベルにおいて解析するため、ゲノムを人工的に変化させたマウス(遺伝子改変マウス)を用いて基礎研究を行っています。

准教授
鈴木 昇
学部担当科目
 
居室
生命科学研究支援センター
動物実験施設

研究・教育内容

マウスは小型の哺乳動物であり遺伝学的に非常に研究が進んでいる動物です。また、ヒトの疾患の予防や治療に役立つモデルとなる系統もたくさん存在する実験動物でもあります。他の哺乳動物に先がけて万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)が樹立され、すべての遺伝子について、その機能を破壊したり、病気の原因となるヒト型遺伝子と置き換えたりすることができます。さらに人工的な技術をもちいて、条件的に時間と細胞を選んで遺伝子をOn/Off することも可能です。私たちは、ヒト癌で高率に検出される3種類のras癌原遺伝子について条件的に種々の臓器で発現することが可能な遺伝子改変マウスを作製しました。これらのマウスでは癌型遺伝子の胚性致死効果を克服できるため、肺がんマウス、横紋筋肉腫マウス、ニューロフィブローママウスなど種々のがんモデル動物が樹立可能です。私たちは、この自家がんモデルを用いることで、がん細胞発生の起点である遺伝子変異から終点の担癌による個体死を包括的に研究を行うことによって、がんの予防や治療法の開発への貢献を目指しています。

研究業績

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