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からだに優しい低侵襲治療


前立腺レーザー手術(PVP)

新しい前立腺肥大症の内視鏡手術(PVP)

近年、米国のAmerican Medical System社が、新しい高出力のレーザーを応用した手術機器を開発し、これを用いた前立腺肥大症に対する手術(PVPといいます)が欧米や韓国などで急速に広がりました。2012年3月に三重大学にも、この機器が導入され、より安全な前立腺肥大症治療が施行可能となりました。

以下にPVPの特徴をお示しします。

(1)術中の出血が極めて少なく、高齢の方や抗凝固薬(ワーファリン)、抗血小板薬(アスピリン)を内服中の方でも安全に手術が可能です。また、輸血を行う必要はまずありません。

TUR-Pでは、術中、術後の出血・血尿のため、高齢の方や抗凝固薬(ワーファリン)、抗血小板薬(アスピリン)の内服を中断できない方に、手術を行うことができませんでした。しかし、PVPでは、術中の出血が極めて少なく、この様な方にも安全に手術を行うことが可能です。

(2)術後の痛みが少なく、術後早期から良好な排尿が期待できます。

術後の出血や蒸散した組織の腫れがほとんど生じない為、TUR-Pでは数日間留置する必要があった尿道カテーテルも、PVPでは手術翌日に抜去することが可能です。また、排尿障害の改善に関しては、TUR-Pと同等であることが複数の検討で証明されています。

(3)短期間の入院で治療が可能です。

出血が少なく、早期にカテーテルの抜去が可能ですので、術後数日での退院が可能です。

(4)術中の様子をモニターで御覧頂けます。

手術は半身麻酔で行います(お体の状態により全身麻酔となることもあります)。術中はモニターで手術の様子(前立腺が蒸散され、尿道が拡大していく様子)を、御自身で御覧頂くことが出来ます。

前立腺肥大症の症状でお困りの方や、このPVP手術に興味がございましたら、当院泌尿器科までお気軽にお尋ね下さい。私たちはPVPをお勧めします。

PVP

FAQ よくある御質問

Q1 前立腺肥大症はがんの一種ですか?
A1 前立腺肥大症は、がんの一種ではありません。
Q2 前立腺を蒸散させて、体調に不都合は生じませんか?
A2 前立腺は、精液の一部を作る生殖器官のひとつであり、直接、生命維持に関与する臓器ではありません。PVP(前立腺の蒸散)により、逆行性射精による男性不妊が生じることがありますので、今後、挙児を希望される方(お子様を作る予定のある方)は、手術を受けられません。(※逆行性射精に関しては、以下のQ12を参照してください)
Q3 従来の手術と比較して、PVPは、どのような点が優れていますか?
A3 従来の手術(経尿道的前立腺切除術;TUR-P)に比べて出血が少ない点、尿道カテーテルを術後早期に抜き、排尿できる点が優れています。また、術後の患部の腫れがほとんどないため、痛みが少ない事も優れた点です。
Q4 従来の手術と比較して費用が高くはないですか?
A4 PVPは、2011年に保険適用となりました。保険診療が可能です。
Q5 入院期間はどのくらいですか?
A5 入院翌日に手術を行い、術後1~2日目にカテーテルを抜去します。その後は、血尿や発熱の様子を確認し、数日で退院となります。
Q6 手術までの具体的なスケジュールは?
A6 まず、外来診察を受けて頂きます。手術可能と判断された場合、術前検査(採血、レントゲン、心電図、呼吸機能、膀胱鏡検査、排尿状態の検査など)を行います。入院日、手術日は、初診の段階では決まらず、後日、お電話でお知らせ(御相談)させて頂きます。
Q7 手術時間はどれくらいですか?
A7 前立腺の大きさや、出血の具合にもよりますが、おおむね1~2時間前後です。
Q8 麻酔はどのような方法ですか?
A8 手術は下半身麻酔(腰椎麻酔)で可能です。抗凝固薬の内服を中止出来ない方、脊椎の変形などがある方、全身麻酔の希望がある方などは、全身麻酔での手術となります。いずれの場合も、当院では麻酔科医による麻酔下に手術を行います。
Q9 PVP手術のリスクは?
A9 どのような治療法にも必ず副作用があります。出血は極めて少ないですが、これは「血尿が全くない」ということではありません。尿意切迫感や、尿路の炎症など経尿道的手術による合併症が生じる可能性はあります。
Q10 PVP手術の効果はどれくらい持続しますか?
A10 効果は術直後から現れ、5年間は維持されるとの臨床報告があります。
Q11 性機能への影響は?
A11 術前に勃起障害の無い患者さんの場合、99%に手術に起因する勃起障害は見られなかったとの報告があり、PVPは、性機能への影響が少ない手術といえます。但し、前立腺の蒸散という手術の特性上、逆行性射精が約半数に認められます。
Q12 逆行性射精とはどの様な状態ですか?
A12 手術で膀胱の出口が広がったために、本来尿道側に射精される精液が膀胱内に出てしまう合併症です。精液は尿と共に排泄され、体調には悪影響を及ぼしませんが、不妊の原因となります。
Q13 前立腺がんでも受けられますか?
A13 PVPは前立腺肥大症に対する手術です。前立腺がんの疑いの強い方、あるいは前立腺がんと診断されている方は受けることができません。前立腺腫瘍マーカー(PSA)が高値の方には事前に前立腺の精密検査(前立腺生検)をお勧めします。
Q14 (当科)初診時に準備するものはありますか?
A14 現在、木曜日を除く、月曜日~金曜日の午前中に初診診察を行っております。他院で前立腺肥大症治療を受けられている患者さまは、担当医の紹介状(診療情報提供書)を御準備下さい。また、医師が処方する薬をお飲みの方は、「お薬手帳」を御持参下さい。
Q15 他の病院でもPVPを受けることができますか?
A15 現在のところ、三重県内ではPVP手術は当院でのみ施行されています。
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