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日本小児麻酔学会第10回大会を開催するにあたって

会員の皆様へ


日本小児麻酔学会第10回大会会長
三重大学医学部麻酔科教授 丸山一男


 日本小児麻酔学会第10回大会を三重大学でお世話させていただきますこと、誠に光栄でございます。第10回の節目に当たる今回は、教育講演や招請講演にて、麻酔領域から発展した医療技術や知識を振り返り、広く医学・医療の発展に対する小児麻酔の貢献について考えてみたいと存じます。例えば、パルスオキシメータ、経皮的二酸化炭素分圧測定、体温管理、輸液製剤の開発は小児に始まり、ECMOやNO吸入療法は小児での適応疾患が確立しています。また、本邦における部分生体肝臓移植は小児から始まり成人に広がったというのが現状であります。多くの施設では小児及び成人の両者に対する診療を行っていることから、比較的成人を中心に患者管理を行ってみえる会員からのご意見、見方・考え方を頂戴し議論できればと考えています。
小児麻酔学会学術大会の役割として、小児麻酔の最先端の紹介とともに、安全な小児麻酔法の普及と確認が必要であります。日ごろの臨床経験をご発表いただき、知識・技術の共有を図り、医療レベルの向上に努めたいと存じます。また、研究面でも小児疾患から始まった研究が成人疾患の理解に役立つことがしばしばです。例えば、成人の急性肺障害におけるopen lung approach の概念は、小児HFOの延長線上にあるといえます。成人・小児の両者に携わってみえる会員が多い本会は、小児の視点から成人への応用を考えるためにも最適の学会であります。また、広い見地から、子供の発達とか子供を取り巻く環境を考える機会も必要かと存じます。この面でも本会がお役に立てれば幸いです。多数の皆さまのご参加をお待ちいたしております。



日本小児麻酔学会第10回大会
事務局

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