記憶の不思議
2015年6月1日 成田正明
今朝の中日新聞の「中日春秋」に、理化学研究所(理研)の、“記憶”に関する新しい成果が触れてあった。
記憶の痕跡(LTP、記憶増強)がなくても、記憶が消去されない、という内容だ。
前段では、その昔ワープロが出回りだしたとき、ワープロで書いた記事を間違って消去してしまったらもう(ワープロには)もどせなかった、という記者の話だった。
そんなの私は今でもしょっちゅうだが、記憶はもとに戻るかも、という話だった。
その記事は理研がScience誌に発表した論文らしいが、ちょっと原文をあたる時間がないので(言い訳)、とりあえず理研のHPの広報ページを読んでみた。
分かりやすくかつ詳しく書いてありよくわかった。
確かにすっかり忘れていた記憶(それは繰り返し入力された「記憶増強」なしの)でも、何かのきっかけではっとと思い出すことがある。
きっかけとは、におい、音、音楽、などの五感だ。
でもその一方、「おれ絶対こんなとこに赤線引いた覚えない」といった赤線を本などに見つける。
絶対思い出せない。
寝ながら引いたのかもしれない。
昔は無意味なことばでもすっと覚えることができた。
プロレスの技の、コブラツイストなど長いカタカナなのにすっと入った。
今なら、「コブラ?てことは大蛇が、締め付けるようにねじる?そういう技?」
思い出すきっかけを作りながら覚える、これがこの歳の覚え方かもしれない。