マンマミーア
2015年6月22日 成田正明
意外、と思われる向きも多いと思われるが、ミュージカル観劇が好きだ。
なかでも劇団四季、なかでもマンマミーアだ。
先日何年かぶりに名古屋公演が再開されたので行ったのである。
説明するまでもなくマンマミーアは1980年代のアバの曲をストーリー仕立てにしたものである。
なので聴衆は若い人も多いがそうじゃない人も多い。曲も聞いたことあるのが多い。
もともとこのマンマミーア、数年前ロンドンに行ったとき、家族の皆が英語で本場のを観たいと言ったのが始まりだ。
私はそんなの行かない、と言い張ってしまったが、かといって一人異国のホテルに残されて何かあったら困るので、仕方なく一緒に行った。
案の定、英語だから全然わからない。字幕やイヤホンガイドもない。
でも聴衆のみんなはくすくす笑ったり、ときに大声で笑ったりと、何か取り残された感があり、気持ち悪いまま帰国した。
そしたら帰国後たまたまその時名古屋で日本語で初演中だったので行ってみたら、すごくよくわかり、聴衆と一緒に笑えた。
それ以来数年、すっかりはまってしまったわけだ。
何度も来ているが来るたびに、やはり来てよかったと思う。日常のへこみ感が一気に(一時的にではあるが)解消される。
リピーターゆえ、ストーリーとかは知っている。セリフや、歌、ダンスなどもだ。ダンスの立ち位置もまあ知っている。
ミュージカルは生だ。フィルム上映ではない。生身の人間がやっている。
私の心配することではないが、セリフど忘れしないものか、リサとアリ、壁から降りるとき足を踏み外したりしないのか。
歌の途中へんな格好でぴたっと静止を余儀なくされるが、足つったりしないのか。
それどころか、このセリフやこの歌詞に入った瞬間、パッと照明が一瞬で変わる。
自動で変わってるとは思えない。
絶対誰かが舞台の進行をみて、今だっ、と指で押してるのだ。
歌の伴奏にしても、普通にイントロから始まって歌、ならわかるが、イントロなしで歌と伴奏いきなり同時スタートのときはどうしてるのか。
ほんの少しでもずれたら×である。
でも数えきれないくらい見たがミスはない。
そんなことにはらはらしながら鑑賞するのが楽しい。
われわれよく学会とかで、スライド1枚飛ばしちゃったりとかする。どんなに練習したつもりでも、である。
久しぶりにマンマミーアを観ることができた。
プロ意識を学びたい。