• 三重大学医学部附属病院 感染対策チーム

    感染症予防法で、医師からの届出対象となる感染症のリストと届け出基準

    4類感染症で全例報告のもの
    オウム病


    《 定 義 》

    クラミジアChlamydia psittaciを病原体とし、オウムなどの愛玩用のトリからヒトに感染し、肺炎などの気道感染症を起こす疾患である。

    《 臨 床 的 特 徴 》

    1〜2週間の潜伏期の後に、突然の発熱で発病する。軽い場合はかぜ程度の症状であるが、老人などでは重症になることが多い。初期症状として悪寒を伴う高熱、頭痛、全身倦怠感、食欲不振、筋肉痛、関節 痛などがみられる。呼吸器症状として咳、粘液性痰などがみられる。胸部レントゲンで広範な肺病変はあるが理学的所見は比較的軽度である。重症になると呼吸困難、意識障害、DICなどがみられる。発症前にトリとの接触があったかどうかが報告のための参考になる。

    《 報告のための基準 》

    診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下のいずれかの方法によって 病原体診断や血清学的診断がなされたもの。
    • 病原体の検出
      例 痰、血液、剖検例では諸臓器などからの病原体の分離など
    • 病原体の遺伝子の検出
      例 PCR法、PCR-RFLP法など
    • 病原体に対する抗体の検出
      例 間接蛍光抗体(IF)法で抗体価が4倍以上(精製クラミジア粒子あるいは感染細胞を用いた場合は種の同定ができる)など

    《届出について》

    届出の対象 患者
    届出の時期 7日以内
    届出事項 氏名・性別・病名・症状・診断方法・初診年月日・診断年月日・推定感染年月日・感染原因・感染経路・感染地域

    《備 考》

    なし

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