• 三重大学医学部附属病院 感染対策チーム

    感染症予防法で、医師からの届出対象となる感染症のリストと届け出基準

    4類感染症で全例報告のもの
    髄膜炎菌性髄膜炎


    《 定 義 》

    Neisseria meningitidis による急性化膿性髄膜炎で、ヒトからヒトへ飛沫感染し、ときに流行性発症があるので流行性髄膜炎ともいわれる。

    《 臨 床 的 特 徴 》

    突然の発症がみられ(潜伏期は2〜4日)、髄膜炎症状(頭痛、発熱、痙攣、意識障害、髄膜刺激症状、乳児では大泉門膨隆)を示す。点状出血斑がみられることもある。敗血症例ではショックならびにDICを来し(Waterhouse- Friderichsen症候群)、細菌性の関節炎をともなうこともある。世界各地に散発性または流行性に発生し、温帯では寒い季節に、熱帯では乾季に多発する。本邦では稀である。

    《 報告のための基準 》

    診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下のいずれかの方法によって病原体診断がなされたもの

    • 病原体の検出
      例 髄液からの菌の分離・同定など

    《届出について》

    届出の対象 患者
    届出の時期 7日以内
    届出事項 氏名・性別・病名・症状・診断方法・初診年月日・診断年月日・推定感染年月日・感染原因・感染経路・感染地域

    《備 考》

    咽頭培養陽性となっても、この菌による感染症とは断定できない(健康者の2〜4%の鼻咽腔に存在)。主としてA、B、C血清群によって起こされる。

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