• 三重大学医学部附属病院 感染対策チーム

    感染症予防法で、医師からの届出対象となる感染症のリストと届け出基準

    4類感染症で全例報告のもの
    ツツガムシ病


    《 定 義 》

    ツツガムシ病リケッチア(Orientia tsutsugamusi)に感染した「つつが虫(恙虫)」の幼虫がヒトを刺すことによって経皮感染する急性感染症である。

    《 臨 床 的 特 徴 》

    5〜14日の潜伏期の後に、全身倦怠感、食欲不振とともに頭痛、悪寒、発熱などを伴って発症する。体温は段階的に上昇し数日で40度にも達する。刺し口の所属リンパ節は発熱する前頃から次第に腫脹する。第3〜4病日より不定型の発疹が出現するが、発疹は顔面、体幹に多く四肢には少ない。治療が適切に行われると早期に消退する。重症になると肺炎や脳炎症状を来す。刺し口は皮膚の柔らかい隠れた部分に多い。発生は初夏および晩秋から冬で、初夏の発生は主として東北・北陸である。

    《 報告のための基準 》

    診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下のいずれかの方法によって病原体診断や血清学的診断がなされたもの
    • 病原体の検出
      例 血液からの病原体の分離など
    • 病原体の遺伝子の検出
      例 PCR法など
    • 病原体に対する抗体の検出
      例 血液からの間接蛍光抗体法あるいは間接免疫ペルオキシダーゼ法で抗体価の4倍以上の上昇か、IgM抗体上昇など

    《届出について》

    届出の対象 患者
    届出の時期 7日以内
    届出事項 氏名・性別・病名・症状・診断方法・初診年月日・診断年月日・推定感染年月日・感染原因・感染経路・感染地域

    《備 考》

    なし

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