1期梅毒として感染後3〜6週間の潜伏期の後に、感染局所に初期硬結や硬性下疳、無痛性のそけい部リ
ンパ節腫脹がみられる。2期梅毒では、感染後3カ月を経過すると皮膚や粘膜に梅毒性バラ疹や丘疹性梅
毒疹などの特有な発疹が見られる。
感染後3年以上を経過すると晩期顕症梅毒としてゴム腫、梅毒によると考えられる心血管症状、神経症
状、眼症状などが認められることがある。なお、感染していても臨床症状が認められない無症候梅毒もあ
る。
先天梅毒は、梅毒に罹患している母体から出生した児で、胎内感染を示す検査所見のある症例、1期梅
毒疹、骨軟骨炎など早期先天梅毒の症状を呈する症例、乳幼児期は症状を示さずに経過し学童期以後に
Hutchinson3徴候(実質性角膜炎、内耳性難聴、Hutchinton歯)などの晩期先天梅毒の症状を呈する症例があ
る。
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