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ニュースとトピックス

医学部附属病院主催の大規模防災訓練に医学生128名が参加しました〈2022.11.2〉

南海トラフ地震に備える、文部科学省「黒潮医療人育成プロジェクト」の一環として、AR(拡張現実)を活用した浸水体験や災害時のトリアージ机上訓練に取り組みました。


 三重大学医学部附属病院が、10月1日(土)、南海トラフ地震による津波被害を受け、ライフラインや医療物資の調達が遮断された状況を想定した大規模防災訓練を実施しました。医学部の5年生128名もこれに参加し、ARを活用した被災体験、担架やエアーストレッチャーを使用する搬送訓練、また、外部の診療可能な病院に搬送する患者さんの振り分けを行う二次トリアージの机上訓練に取り組みました。

 この学生による訓練は、南海トラフ地震をはじめとする大規模災害時に対応できる医療人材の育成を目的とした「黒潮医療人育成プロジェクト」(文部科学省)の一環として行われました。

 津波による被害をまるでそこにいるかのように実感できるARを使った被災体験では、災害時の医療をどのような環境で行わなければならないのか、どのような点に留意すべきなのかを学ぶ機会としました。

ARによる津波被害の疑似体験

 搬送訓練では、傷病者を迅速に移動するための担架による水平移動や、津波から避難するためにエアーストレッチャーを利用して5階まで昇る訓練を行いました。

様々な状況を想定した疾病者の搬送訓練

 トリアージの机上訓練においては、大学病院の医師の指導のもと、迅速かつ適切な判断を行うために学生も様々な点から議論しながら、取り組んでいました。

トリアージの机上訓練

 参加した学生からは、「AR体験では、漂流物や流速による水の動きが想像より激しく、水害への恐怖を改めて感じました。また、流速が早い状況では救助が非常に困難になるだろうと想定することができました」、「搬送訓練では、思っていたより傷病者が重く、有事の時に力をあわせることの重要さを実感しました」、「机上訓練は、医学生が普段行う機会のないトリアージを学生同士で話し合って行うことができて、大災害をイメージする良い経験となりました」などの感想が聞かれました。

 また、三重大学は、2022年3月に、藤田医科大学(愛知県)、浜松医科大学(静岡県)と、大規模災害時の医療連携協定を締結しており、今回の病院訓練では、それぞれのリソースや災害状況を共有し、連携方針を決定する訓練も行われていました。

同日の病院訓練については、こちらもご参照ください。
https://www.hosp.mie-u.ac.jp/2022/10/25/20221024/