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三重がん・生殖医療ネットワーク

TEL. 059-232-1111

〒514-8507 三重県津市江戸橋2-174

ヘルスケアプロバイダーとは?ACCESS

 妊孕性温存治療は、本治療に関わるすべてのプロバイダー(医師、看護師、臨床心理士、ソーシャルワーカーなど)をヘルスケアプロバイダーと表現し、ヘルスケアプロバイダー全体で患者に対応する必要があると明示されています。当院における妊孕性温存療法も、チームで行っております。医師以外には、看護師薬剤師臨床心理士CLS(チャイルドライフスペシャリスト)胚培養士で患者様に対応しております。

当院での医療連携




看護師
(がん化学療法認定看護師、不妊症認定看護師)
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患者さんやご家族が納得した妊孕性(にんようせい:妊娠のしやすさ)温存治療の選択が行えるように、不妊症看護認定看護師、がん看護専看護師が、生殖専門の医師や臨床心理士等の多職種チームであなたを支えます。

がんと診断されて大変なショックを受けられているときに、妊よう性温存のことを考えることは、気持ちのつらさとともに戸惑いも大きい状況であると思います。さらに、がん治療が始まる前の時間制約がある中で、妊よう性温存の治療を受けるかどうかを選択することは簡単ではなく、『よくわかない…』 『考えられない・・・』と思うことは、ごく自然なことだと思います。こんなことを聞いてもいいのかしら・・・・と戸惑う方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは、何でもご相談ください。

・治療(妊孕性やがん治療など)の内容がわからない
・治療のスケジュールがわからない
・どのくらい通院する必要があるの?
・説明された言葉がよくわからない
・パートナーや家族と意見が合わない
・お金のことが心配
・がんと診断されて気持ちがつらい
・情報の整理が出来ずに混乱している  など


薬剤師
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私たち薬剤師は、薬の専門家として、患者様が安心して治療を受けていただけるように、抗がん剤の治療スケジュールや副作用について説明を行っています。患者様にとっては、がんを治療することが最優先となりますが、一方で、抗がん剤治療は性腺毒性を伴う場合があります。そのため、私たちは、治療開始前に使用する抗がん剤の性腺毒性を評価しています。そして、患者様ご自身も、治療を行う前に性腺毒性に関する情報を知る機会があることが大切と考えています。私たちは、がん・生殖医療に関わる医療スタッフと連携して、患者様が性腺毒性や妊孕性温存療法に関する情報提供をスムーズに受けられるよう努めています。


臨床心理士
(がん・生殖医療専門心理士)
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「がん」と診断され、ショックで何も考えられない、怖いことや不安なことばかり浮かんでしまうという状態になってしまう患者さまは少なくありません。心の揺れが大きい中で、将来の妊娠・出産の可能性について考え、妊孕性温存処置を受けるかどうかを決めることは、おひとりでは難しい場合もあります。三重大学病院では、専門の医師からの情報提供に加え、看護師・臨床心理士(がん・生殖医療専門心理士)がお話をうかがう機会を設けております。がん・生殖医療専門心理士は、がん医療および生殖医療に関する知識をもった心理士です。日本生殖心理学会、日本がん・生殖医療学会より認定を受けております。がん治療開始前の不安や緊張を和らげたり、気持ちや考えを整理するお手伝いをさせていただきます。より良い選択をするために、今どのような情報が必要なのかを患者さまと一緒に考えます。大切なのは妊孕性温存処置を受けることではなく、正しい情報を知り自分で選択できることだと考えております。限られた時間ではありますが、将来について考え自分で決定することは、がん治療後の人生にとっても大切な意味をもつでしょう。話すことで整理できることもあるかもしれません。ひとりで抱え込まず、ご相談ください。


CLS
(チャイルドライフスペシャリスト)

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 Ø  チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)とは?
医療環境にある子どもたちのストレスを最小限にするために心理、社会的サポートを提供する有資格(米国で資格取得)の専門職です。病気や治療と向き合う子ども一人ひとりの人生(Life)を考え、子どもの権利を擁護し、意思決定や治療のプロセスの中で子どもが主体となれるよう支持する、ということが根本にあるCLSの役割です。当院では小児病棟に所属し、子どもへの病名告知のサポート、痛みや不安の伴う処置などの心的準備のサポート、「遊び」を活用した介入による感情表出や発達のサポートなどをしています。 

 Ø  がん・生殖医療チームの中でCLSの出来ること
当院では、2017年より小児がんの治療を受ける子どもたちにがん・生殖医療が提供されています。対象となる子どもたちは幼児、学童、思春期の子どもたちからAYA世代の患者さんまで幅広い発達段階にあります。CLSは、子どもに対する妊孕性低下や温存についての『インフォームド・コンセント/アセント』を実施する過程で、他の医療者とその子について情報共有をしたり、その子の個別性(発達、理解度、精神状態、性格など)に応じた説明方法を他の医療者と相談しながら実施します。

(がん・生殖医療チームの中でCLSが大切にしている3つの役割)
  権利の擁護:その子に必要な情報を、理解可能な方法(例. 言葉の選択、教育ツールの工夫)とタイミングで説明し、児の代弁者となり、子どもが意思決定に参加できるようにサポートする。
  子どもの人生(LIFE)を考えたサポート:『現在』だけではなく、退院してからのその子の人生(Life)も見据えた情報提供の是非や心理・社会的サポートの方法を熟慮し、チームに提案する。
  チーム内での橋渡し:子ども一人ひとりの個別性(発達段階、児の性格、価値観など)をチームと情報共有する。


胚培養士

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がんを克服し、日常生活に戻られる患者様が増えてきた一方で、治療の影響により将来子どもを持つことが難しくなったことを悔やむ患者様が増えています。がん治療前の卵巣・卵子・精子・胚の凍結保存は将来子どもを持つ可能性を残せる重要な手段です。卵巣・卵子・精子・胚の凍結保存には知識と技術が必要であり、それらを専門的に行っているのが、私たち胚培養士です。胚培養士は、患者様からお預かりした赤ちゃんとなる細胞を適切に処置し、長期保管が可能な状態にしています。また、がん治療後、凍結している細胞を患者様にお戻しできるよう処置することも私たちの仕事です。胚培養士は患者様ご本人にお会いすることはありませんが、将来に希望を持ち、安心してがん治療に専念できるためのお手伝いが出来ればと思っています。お預かりした赤ちゃんとなる細胞が患者様の元に戻る日まで、大切にお預かりさせていただきます!



バナースペース

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