今週の画像



 膵頭部癌のマクロ像と顕微鏡像です。図1では、肝転移と総胆管閉塞による肝の胆汁うっ滞を見て下さい。肝臓の色が緑色調をしているのがわかると思います。これは、ビリルビンがホルマリンで還元されたためで、肝に胆汁うっ滞があったことを示します(ただし、減黄術後で軽減しています)。膵尾部は、膵管の閉塞により萎縮しています。図2は腫瘤の様子がより良くわかると思います。光沢がありますが、膵癌では強い線維化を伴うのが特徴です。顕微鏡でも確認して下さい。
 顕微鏡像では、図3は膵管内の進展と周囲への浸潤を示します。図4は、そこの拡大像。図5は、膵実質の線維化を伴う実質内の浸潤(左は残存したら氏島です)。図6は、総胆管の壁内に浸潤する癌巣です(これで閉塞して、黄疸が起こります)。一度、実物も見て下さい。

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