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自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

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脳とウオーキング

2014年7月25日 成田正明

 毎朝、1時間ちょっとウオーキングをしています。
これはもう毎朝のことになり、やり始めてだいぶたつので、やらないとなんか調子悪い。
雨降ってる日とかでも「まあ今日は雨降ってるし」と自分に甘え中止にすると1日中調子悪い。
中学高校時代でよく経験した、あの「部活なかった日」、みたいな感じとでもいいましょうか。
なので大雨の日もやってます。

 朝のウオーキングタイムというのは日中とはちょっと世界が違うんです。そこには濃厚な挨拶や会話のやり取りがあります。
1時間ちょっとのウオーキングでだいたいいつも15人くらいの人にすれ違いますが、基本知らない人ばかりですが、皆自然に「おはようございます」のご挨拶をします。これはすごいことです。学内の廊下でもたくさんのひととすれ違いますが、すれちがったひと人みんなにご挨拶はしませんでしょうから。

 その際、ひと同士、とくお年寄りの方同士がご挨拶しているのもよく見かけます。
でもお年寄り同士は「おはようございます」だけでは終わらず、「昨日は暑かったなあ」「夜も暑くて寝られへんかった」「クーラーつけて寝たら朝まで消すの忘れて今日めっちゃ調子悪いわ」などなど会話が延々続くのです。
私との場合は「おはようございます」だけなのに・・・。

 それはなぜなのか。
以前誰かに、私の「おはようございます」は下向いて「おはざす」みたいにぼそぼそっとなっていて口角も下がったまま、と言われたことがあります。
そこではっきりと滑舌よく口角挙げて「おはようございます」とあるおばあちゃんにご挨拶してみたところ、「おはよう、にいちゃん頭にえらい元気な髪バンドつけとるなあ」と返してくれるではないですか。

 すかさず私も「おばあちゃんもそのシューズえらいおしゃれですね」「そやねん、ありがと。あんさんも無理せんようにな」「おばあちゃんも気を付けて」と会話が続くではありませんか。
なるほどその調子で滑舌よくすれ違う人にご挨拶すると、いろんな二言三言が繰り返されるようになりました。

 会話が続いた日は一段と一日の調子が良い。きっとおばあちゃんたちもそれをお分かりなのでしょう。歩くに加え、いわば「脳のウオーキング」もしていることになります。

 私は、「脳によいことは○○だ」、とか「脳内ホルモンのアンバランスが・・・」、などと、「脳科学」的な研究・講義をしていますが机上の空論だったのか。そういう理屈や理論をまったく気にせず、ひたすら脳や体を毎朝磨いているお年寄りたちのコミュニケーション力に改めて脱帽させられました。

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