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自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

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音楽と非言語コミュニケーション

2014年7月27日 成田正明

 先日江藤助教の演奏会を聴かせてもらいに行きました。
彼女の7月10日の本ブログにもあるように、歌うことを大切にしている彼女は合唱団にご夫妻で所属、定期的に演奏会を開催しています。
これまで3回ほど聴かせて頂きました。
本日の演奏会も大変素晴らしく、まさに歌の力を感じさてくれるものでした。ホールも満席ですっかり地域に定着しています。

 私も歌や音楽に関しては以前より好きな方でしたが、特に急に好きになったのはアメリカ留学中に妻と行ったセントルイス交響楽団がきっかけです。

前にも書きましたが、アメリカ留学中は不便なことが多く、特に言葉はまったくだめでした。
言葉の壁は私の場合特に深刻で、米国は映画やミュージカルは本場というのに、言葉の壁のせいでまったく理解できず、もったいないなあと皆に思われていました。

 それを気の毒に思った妻が、「言葉のないオーケストラなら」と、セントルイス交響楽団の年間チケットを購入してくれて、何度も聴きに行きました。「え〜?」と思いながらもちょっと社交的な装いをして。
行ってみますと確かにオーケストラなので言葉はありません。
弾いてる人の表情・音楽の流れを、言葉の壁なく聴くことができ、「へ〜、みんなおんなじ調べを聞いているんだな」と思うとほんの少し米国のひとと一体感になれた気がしました。

 そんなことあって帰国、今こうして合唱を聞かせて頂いてます。
日本語の合唱なので言葉の壁などもちろんないのですが、言葉というよりも歌っている人たちの表情や身振り手振り、全身からあふれる歌からは、まさに言葉を超えた音楽の力が伝わってきました。

 これこそ非言語コミュニケーションの原点だと思いました。
歌詞は日本語なので意味を取ろうと思えばもちろんわかりますが、もしあれがラテン語であっても表情や全身で十分、言葉以上に伝わると思います。

 意思の伝達にもちろん言葉は大切ですが、ことばがなくたって大丈夫。通じないということはない、と思いました。

 音楽を通したこの非言語コミュニケーション、日々の研究や人付き合いに生かしたい、と思いました。

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