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自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

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「味噌は必ず舐めよ」(秀吉)

2014年8月19日 成田正明

大河ドラマ「軍師 官兵衛」の一コマ。
本能寺の変のあと、光秀を討つため備中から京に急いで戻る「中国大返し」。
時は真夏、走りっぱなしの人たちに“給水所”みたいなところで秀吉が、
「味噌は必ず舐めよ」、と叫んでいました。

皆走りながら水とともに手にべちょと味噌をつけて舐め、また走ります。
熱中症予防には水分とともにナトリウムも補給というのが分かっていたのでしょう。

歴史を勉強しているとさらに面白い発見も。
江戸時代、ビタミンA欠乏による夜盲症が多かったようですが大盗賊日本左衛門は、
「ウナギ(ビタミンA豊富)をたくさん食べると夜でもよく目が利く」
と語ったらしい。
ビタミンAなどまったく見つかっていない時代に、です。

様々な疾患や病態の分子機序が明らかになり、いまでは多くのことが当たり前になっています。
私たちの講座では、自閉症モデル動物を解析し、発達障害のいろいろな行動的特徴を分子的に明らかにしてきました。
生活リズムを整えると病像が明らかにいい方向に変わってきますが、それはどういう機序なのか。
セロトニンだけなのか?こだわり、感覚過敏、自己肯定感の原因となる分子は?など今後わかってくるかもしれません。いやわかってくるでしょう。

でも大事なのはそういう分子機序の理屈を知ってても、それを自分のこととして実践しなければ何の意味もないこと。
そういう点で味噌を舐める、ウナギを食べるなどの昔の人の知恵はすごいと思うとともに、生活リズム・自己肯定感を育むことを大切にして、自らも日々をポジティブに生きたいと思います。

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