本文へスキップ

自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

ブログ

JR北陸本線 謎のループ線路

2014年10月15日 江藤みちる

週末、日本解剖学会中部支部学術集会が金沢大学で開催され、成田先生・大河原先生と一緒に参加、発表してきました。

年に一回の中部支部会は全国大会とは異なり、肉眼解剖から組織解剖までさまざまな発表をひとつの会場でじっくり聞ける貴重な機会ですので、
できるだけ参加するようにしています。
懇親会では金沢大学によるおもてなしも素晴らしく、我々しっかり堪能させていただきました。

金沢〜名古屋はJRの特急しらさぎに乗りました。
米原で方向転換のため座席を回転させ、琵琶湖を眺め、トンネルをくぐり、小松駅前の小松製作所の超大型ダンプに目を奪われ、と、車窓も楽しめます。

今回一番の面白ポイントは、「敦賀駅付近の鳩原(はつはら)ループ線」でした。
私は実は「プチ乗り鉄」で、路線図を見ながらの電車の旅が好きです。
金沢からの帰り道、iPhoneのGoogle mapで地図をたどっていると、敦賀を過ぎて線路がふたつに分かれ、片方は山を一周
した後、再び合流するのに気づきました。

「なんでこんな風に無駄に一周するんだろう?」
さっそく調べてみると、ここは山間の難所で勾配がきつい場所であり、
昭和32年の複線化の際に増設する線路をなるべく勾配をゆるくするため、ループ線を設けることで勾配緩和させた、との
こと。
(参考ページ http://www.toretabi.jp/history/vol17/01.html
一周するといっても、実は高低差があるのですね。ループ線は半分以上トンネルの中で、勾配はあまり分かりませんでした。

一見無駄に見えるけれども、とても意味のある構造である、というのは解剖学にも通じます。
人体も複雑そうに見えますが、発生や生理機能の観点でみると、理にかなっているところはたくさんありますから。
平面でなく、立体的にとらえることも大変重要です。
教科書やアトラスによる平面の理解だけでなく、実習で実際の三次元的構造を身をもって理解することができる系統解剖
実習は、本当に貴重な機会です。
来週には、解剖体感謝式も行われます。あらためて、ご献体してくださった方々に感謝申し上げます。

ブログトップに戻る

バナースペース

三重大学 発生再生医学研究分野

〒514-8507
三重県津市江戸橋2-174

TEL 059-232-1111 内線6328
FAX 059-232-8031