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自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

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「言語隠蔽効果」

2015年6月11日 成田正明

「今度会う〇〇さんてどんな顔の人?」
「鼻は団子鼻で、目は吊り上ってて・・・」
と聞いておいて実際に会うと、

「え、全然違うじゃん、ま 確かに目は細いけど」
というのはよくあります。
言葉に置き換えてしまったせいで実際のイメージとは違った思い込みをしてしまう、そういうのを「言語隠蔽効果」というようです(2015年6月11日中日新聞)。

この言語隠蔽効果、顔の認知でよくみられるそうですが、顔以外にも、味や匂いでも、言語化してしまうと実際のものとはかけ離れていくことはよくあります。
言語化したばっかりに、真実が「隠蔽」されてしまう、ってわけです。

では言葉は物の理解に本当に邪魔な存在なのでしょうか?

先日“知恵泉”っていうテレビ番組で通販会社の元社長さんが言ってましたが、
「とても小型のデジカメ」、ではピンとこないけど、「名刺サイズのデジカメ」→あ、これは小さそう
「とても軽いテレビ」、ではピンとこないけど、「ステーキくらいの重さのテレビ」といえば、→あ、これは軽い
と、言葉があって初めて理解できることもあります。

伝える中身によってどういう手段を用いてアピールするか、常に考えないといけません。

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