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自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

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木を見て森を見ずを笑うな

2015年10月6日 成田正明

先週の土日、学会で福井に行った。
名古屋から特急しらさぎ号を使えば米原経由で乗り換えなしで福井に行ける。
名古屋8時50分発のしらさぎに乗った。福井まで2時間、いろいろするにちょうどいい。

乗ってしばらくしたら「ゴットーン!」と割と大きな音が。
「こういうのは『異常音』とはいわないのかな?」、と思っていたら、列車は最寄りのおうみながおか駅に急停車してしまった。車内灯や空調も止まってしまった。

アナウンスがあり、「電気系統のトラブルにてこの列車当駅にて運転打ち切りです」と。

「え〜!」という声もあったが、意外に車内は冷静だった。
しばらくして次のアナウンス、「あと少しで快速列車が向いのホームに来るのでそれに乗ってください」と。

乗客A「でもここ、おうみながおかって書いてあるけど、どこそれ?」と。
私は東海道本線の駅名を全てそらで言える。
すかさず「あ、おうみながおかっていうのはですね、米原の二つ手前ですよ。すぐ米原ですよ。快速に乗ったら10分くらいだと思いますよ」と教えてあげた。

乗客B「でも次の駅って、『醒ケ井』ってあるけど読めないし」
私「これはね、さめがい、ってよむんですよ」
乗客たち「あ、ありがとうございました。安心しました」。

ともすれば「成田君の知識は木を見て森を見ていない断片的な知識だ。」と言われ続けてきた。
しかし木の一本一本の知識でもここまで覚えれば全体像である森が見えてくる。
木を見て森を見る、そういうこともできるのだ。

(追)列車は途中で運転打ち切りになったが、若い女性乗務員が駅ホームを小走りに連絡のためか何往復もしているのが待機中の特急車内から窓越しに見えた。
「この列車運転打ち切りです」のアナウンスもはあはあと息を切らせながらの放送であった。
若い女性乗務員の真剣さが乗客にも伝わってきたから、乗客みな冷静だったのだと思う。

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