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自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

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私は外胚葉タイプ?

2016年7月11日 成田正明

うちは「発生再生医学」なので、たまには発生学に縁(ゆかり)のあるブログを書くとする。

「胚葉学」というのが巷であるらしい。
この「胚葉学」という言葉、先日たまたまあるサブカル本で目にし調べた。
ただちょっと堅苦しい発生学の前置きが必要となる。

胚とは、発生の初期、精子と卵子が接合して受精卵になってできたもので、細胞分裂を繰り返して分化増殖する。
胚はその後、発生第3週目に三つの層に分化、外側から外胚葉、中胚葉、内胚葉というものになる。

さらに専門的には、外胚葉からは神経や皮膚、中胚葉からは筋肉・骨・血管、内胚葉からは内臓ができる。
さまざまな先天異常を理解するうえで大切だ。
その「胚葉」という言葉がついに一般のひとの間にも流行するようになったのだ。

その胚葉だがヒトの体質には3タイプあって、外胚葉タイプ、中胚葉タイプ、内胚葉タイプあるという。
たとえば背が高く皮膚が敏感なら外胚葉タイプ、筋肉質なら中胚葉タイプ、ぽっちゃりなら内胚葉タイプとか、はては性格まで分類可能、という。
それが胚葉学らしい。

ま、この真偽はさておき、どの臓器がどの胚葉由来かは医学生にとって覚えるの大変なのでそのきっかけとして

「ぼくは筋肉質だから中胚葉タイプかなあ、きみは?」
みたいな感じの会話が増えれば覚えやすいと思う。

授業では使うわけにはいかないが、ちょっとしたトリビアとして覚えておく。

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