成田です。こんにちは。
先日学会で川崎病の発見者、川崎富作先生のご講演を拝聴しました。「川崎病発見50年を迎えて」でした。
御年92歳であられるということですが、その理路整然たるご講演にまず感銘を受けました。
衝撃の第1例目との遭遇は、昭和36年1月4日の当直の時とのこと。私がまだ生まれてもいない、というか母のおなかの中にいたころで知る由もありません。熱と発疹、手足の異常、舌の異常、結膜の異常、リンパ節、BCG痕の発赤だったとのことです。症例をいくつかおまとめになって論文報告したのが1967年ということですから、ちょうど50年ということです。
「これは新しい疾患だ」と訴えられたようですが、誰にも相手にされず悔しい思いをなさったとのことです。
その後、動脈瘤の出現が明らかになり、γグロブリン療法の導入などがあり、いまではこの疾患を知らない人はいません。川崎病の診断基準をすらすら言えないと国試に通りません
私も卒業したての頃、よく診せて頂きました。診断基準があって、@5日以上続く発熱、A不定形発疹、・・・、と無知な私でも診断基準に当てはめ生意気に診断することが曲がりなりにもできたのは、分かりやすい診断基準を作って下さった川崎先生のおかげです。不全型とかもあり、肝機能が悪い患者さんにはフロベン使うとかいまでも忘れません。
その川崎病、いまでも原因はっきりわからないそうです。「ぜひ日本人の手で」とおっしゃってました。本学の今中先生のテネイシンが原因解明のきっかけになるかもしれません。
川崎先生の御年まで私もまだ36年くらいあります。川崎先生から見れば私なぞまだまだ子ども以下です。これからもいろいろ発見したいと思います。
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