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自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

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つぶっこちゃん

2017年9月20日 江藤みちる

江藤です。こんにちは。先日、外来小児科学会に参加してきました。 三重県津市で、会場の三重県総合文化センターとMieMuを貸し切り、とても大きな規模の全国大会でした。 各地から開業の小児科のドクターや看護師さんたちが大勢いらっしゃいました。

小児科はその名の通り、子供の病気全般を見なくてはなりません。しかも子供特有の発生や発達の問題もあります。 この学会は、私が普段参加する学会と比べると、多職種ワークショップや他科による教育講演が充実していて、普段は個人で診療に当たる小児科医師や看護師にとっては大変勉強になるのではと感じました。

私のお友達の、耳鼻科の坂井田麻祐子先生による、気道異物予防の教育講演もありました。 子どもがのどに食べ物を詰まらせるというと、すぐ思い浮かぶのはこんにゃくゼリー。ですが、意外と少ないそうで。 逆に、皮付きのブドウや、ロールパン、お団子など、原因となるのは身近な食べ物ばかりです。 声帯をふさいで窒息してしまう「のどの異物」、気管支まで入り込んでしまう「むねの異物」。 ピーナッツのかけらが気管支まで入り込んでしまうと、手術で取り出さなければなりません。 小さな子供には、ピーナツやあめ玉などは与えないようにする。 それ以外でも、走ったりしゃべったりしながら食べないようにすることが大事です。大人もです。

麻祐子先生は幼稚園の先生や保護者に向けた、気道異物予防の啓発活動を続けておられます。 そうすると、講習会や園からのお便りで啓発活動をした結果、 先生方や保護者は、「そうか、こういう食べ物は危険なんだな」と理解できても、残念なことに、 生活の中で忘れ去られてしまうことが大変多いそうです。

そこで麻祐子先生、このたび、絵本を作られました! 津市在住の絵本作家さん、つつみあれいさんとのコラボで、親子で楽しく読める本です。 子どもの気管支にまあるいものやつぶのものを詰まらせないように、つぶっこちゃんたちが教えてくれます。 本の最後には、緊急時の対応(ハイムリック法など)もちゃんと掲載されています。

子供のためには、ミニトマトを半分にするとか、節分の豆は柔らかく炊く、ということを私は初めて知りました。 そして、ミニトマトやお豆やそれらに似たものを見るたびに、気道異物を思い出します。少なくとも、私への啓発は大成功です!

先日食べたお菓子。ミニトマトと並べてみました。碁石みたいにちょっと平べったいので、一回噛めれば大丈夫。 ですが、何かの拍子にまるっと飲み込まないように注意は必要ですよ。

「つぶっこちゃん」総合文化センターのショップMikkeで購入できます。来月からAmazonでの販売もスタート。 是非お手にとってご覧ください。研究室に置いてありますよ。

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