本文へスキップ

自閉症、ASD等の発達障害解明の研究を行っています。

リニューアル!平成・令和 リレーブログ

愛知県医療療育総合センター訪問

2019年9月11日 江藤みちる

こんにちは、江藤です。先日、愛知県医療療育総合センターの発達障害研究所を訪れました。

この名前はあまり聞き覚えがないかもしれませんね。元の名前を愛知県心身障害者コロニーといいます。その名の通り、心身障害者のための施設で、病院・研究所・養護学校・授産所など、様々な施設が集まっているために”コロニー”との名前がついていました。
私は、お茶の水女子大学大学院で学位を取得した後、この愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所で、博士研究員として2年間、その後リサーチレジデントとして2年間の合計4年間、神経幹細胞の研究を行っていました。
いま、私の研究の中心となっている脳科学研究、ラットの扱い方、さまざまな実験方法をこの研究所で教えていただきました。
コロニー内には家族宿舎や独身寮もあり、私はこの独身寮に住んでいました。コロニーそのものが「コロニー山」と言われるくらい、山を切り開いて作られた施設でとても自然豊かであり、寮生活のおかげでムカデや巨大なクモにも慣れました(笑)

昭和43年に開所したので、私がいた当時でも老朽化はありました。その後、再編計画に基づき、コロニー全体の組織再編が行われ、今年度から「愛知県医療療育総合センター」として生まれ変わりました。病院が新しくなり、研究所は組織もスリムになって病院の建物の中におさまりました。
新しい中央病院・研究所の建物の写真はこちら↓

閉鎖されている、旧・研究所の写真です。私がいた周生期学部は、発生学部とともに4階にありました。いまは、「障害モデル研究部門」と名前が変わっています。

同じく、閉鎖されている、旧・中央病院の写真です。生後間もない小児期から成人に至るまで、障害児者医療に特化した稀有な病院です。

今回、病院と研究所の建物が一体になったことで、これまで以上に基礎研究と臨床との情報共有がスムーズになり、両者にとって良い環境になったのではないかと思います。
研究所内も、共通機器や人的交流など、以前よりも風通しの良さそうな雰囲気でした。
来月には、古い中央病院や研究所は取り壊しになるとのことで、今回、見納めすることもできました。
独身寮や家族宿舎の建物もまだ残ってましたが、だいぶ草木で荒れてました。最近はイノシシが出没したそうです。

時が経てばどんどん風景は変わっていきますが、私が若かりし頃、研究所の先生方から、知識・実験スキル・研究の姿勢など、様々なことを学ばせていただいた場所です。お陰で、いまの私があります。いまもこうやって研究を続けられることに感謝しつつ、初心に帰ってまた頑張ろう!と思いました。

ブログトップに戻る

バナースペース

三重大学 発生再生医学研究分野

〒514-8507
三重県津市江戸橋2-174

TEL 059-232-1111 内線6328
FAX 059-232-8031