先日、日本解剖学会総会全国学術集会に参加し発表してきました。場所は仙台の東北大学です。
日本解剖学会の全国大会は毎年3月末に行われますが、2020年は中止(誌上開催)、
2021年と2022年はオンライン開催となり、2019年以来の4年ぶり対面開催となりました。
会場のあちらこちらで再開を喜び、話が盛り上がっている光景が見られました。
オンライン学会は移動時間不要、交通費や宿泊費も不要、自分の発表や聞きたい発表は問題なくできますが、
オンラインではできない、なにげなく眺めていたポスターや、なんとなく聞きに行ったセッションで思いがけず収穫があったり、
たまたま同席した人と情報交換できたり、そういった偶然の産物は対面ならではです。
普段なかなか行くことのない地方都市を訪ねることができるのも学会の魅力で、ついでの観光も楽しみの一つです。
学会会場である東北大学・川内キャンパスは江戸時代の仙台城二の丸と周辺の武家屋敷に相当します。
学内の散歩で観光できるので、朝早く着いた日には二の丸跡、大手門、支倉常長像など見てきました。
ほかに唯一、観光見物してきたのが、伊達政宗の霊廟である「瑞鳳殿」です。
学会会場の地下鉄最寄り駅から2駅の近さ。
政宗の遺言に従い、絢爛豪華な霊屋が作られたそうです。
現在は改修工事中でビニール越しではありましたが色とりどりの美しい建屋を見ることができました。
この場所は経ヶ峯、仙台城の本丸から1kmの場所にあります。
本丸近くには政宗の騎馬像が本来はあるのですが、こちらも改修工事中でした。
・・・ん?経ヶ峰?どこかで聞いたことあるような・・・
そうだ、津市のハイキング、わりと近くで、手軽に登山できる山です。
津市の経ヶ峰の由来は、
「山名はずばり、経巻を納めたことに由来する。
『伊勢参宮名所図絵』に、「世義寺三宝院両院ノ加法経ヲ納ム」とあるのと、
別の郷土資料には、「経嶺ニ大般経アリ、古城址アリ」とある。
これらの記録どおり、山頂近くに大石で葺いたかなり大きな経塚が現存している。」
(登山情報サイト Yamakei Online 経ヶ峰 より)
一方、仙台の経ヶ峯の由来は、
「この地は古くは名取郡根岸村黒沼の萩ヶ崎と称されていた所であり、
中世に満海上人という行人がこの地の東峯に経文を納めたということから
「経ヶ峯」 と称されるようになったとも、
また政宗の仙台開府により青葉山からこの地へ移された虚空蔵尊へ
経典が奉じられたことからこう称されたともいわれている。」
(仙台市文化財調査報告書第22集 経ヶ峯 昭和55年3月 仙台市教育委員会 より)
いずれも経文をおさめたことに由来するとのこと、
そういった山は日本中でほかにもありそうなものですが、検索しても見つかりませんでした。
有名なものはこの二か所のようです。
思わぬところで津と仙台の接点が見つかりました。これも何かのご縁かも。
次に仙台方面へ行くことがあれば、今度は松島や石巻へ足を延ばしてみたいです。
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