第129回年日本眼科学会総会に参加して
2025年4月17日(木)
~20日(日)
東京
園田 静花
2025年4月17日から20日にかけて開催された第129回日本眼科学会総会に参加いたしました。私は3日目に、三重県における過去20年間の新規視覚障害認定者の傾向について、一般講演として発表を行いました。質疑応答の場面では、自分では思いつかなかった新たな視点からの意見をいただき、大きな刺激となりました。こうした対話を通じて、自身の研究テーマをさらに深めていきたいという意欲が高まり、視野が広がったことを実感しました。さらに、文献でたびたび拝見していた著名な先生方の発表を目の前で聴講できたことは非常に感動的で、これまでの学びが実体験としてつながるような瞬間でした。
発表が学会後半にあたっていたため、緊張から他のセッションに集中しきれない時間もありましたが、それでも多くの学びと刺激を得ることができ、大変貴重な経験となりました。本学会は、臨床眼科学会に比べて研究的な側面が強く、「見えない患者さんが見えるようになる」という夢のある研究や、その基盤となる統計・基礎研究の報告が多く、自分の学術的関心を一層深めることができました。特別講演では、長年の研究成果により視力が回復した患者さんが発した言葉についてのエピソードが紹介され、その場面に深く感動し、思わず涙してしまいました。研究の力が現実に希望をもたらすことを改めて実感しました。
また、今年からスライドやポスター発表が英語または日英併記となり、学会全体としての国際化の流れを肌で感じました。今後、英語での発信力が一層重要になることを痛感し、自身の語学力向上にも一層励んでいく必要性を感じました。
今回の学会参加を通じて、眼科医としての視野を広げるとともに、自身の課題や今後の方向性について深く考えるきっかけとなりました。今後もこのような貴重な機会を大切にし、日々の研究・研鑽に真摯に取り組んでまいりたいと思います。



Fuji Retinaに参加して
2025年3月28日(金)
~30日(日)
東京
松本 樹人
この度、2025年3月28日~30日まで東京虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されたFUJI RETINA 2025に参加させていただきました。
私は『A case of metallic clip removal 40 years after scleral encircling surgery for retinal detachment』をポスター発表させていただきました。
人生初のポスター発表、それも国際学会での英語発表ということで、とても緊張しながらの発表にはなりましたが、松原先生に多大なるお力添えをいただきながら、なんとか質問に答えることができました。幸運なことに、2つ隣のポスター発表を行なっていた先生が同様の症例を経験されたことがあるとのことで話しかけていただき、色々な情報交換を行うことができました。さらに、松原先生のお顔の広さのおかげで著名な先生方ともお話することができ、今後この症例報告を論文化するにあたっての貴重なご意見を伺うこともできました。
また、学会後には一緒に学会参加した先生方と夕食をご一緒させていただき、先生方の眼科への想いを熱くお話していただきました。自分の努力不足を痛感すると同時に、モチベーションがとても高まりました。先生方に少しでも近づけるよう、より一層知識と手術手技の習得に邁進していきたいと思います。
最後になりますが、今回のポスター発表にあたり、症例選択からポスター作成、英語翻訳など、何から何までご助力いただきました松原先生を初めとしました、医局の先生方に、心より感謝申し上げます。



第63回日本網膜硝子体学会に参加して
2024年12月6日(金)
~8日(日)
大阪
村元 佑己子
今回、第63回 日本網膜硝子体学会総会に参加してきました。私は、学術展示にてブロルシズマブ投与後のフリッカーERGにて、頂点潜時が延長する事象の臨床的特徴の考察に関して発表しました。
学会会場は立ち見がたくさん出るほど大盛況でした。私は、網膜剥離の手術における薬剤使用の有無や術後の体位制限などによる術後成績の比較や、黄斑円孔閉鎖における分子レベルでの考察に関する一般講演、さらに、鹿児島大の坂本先生の受賞講演も拝聴しました。網膜硝子体手術の歴史から、最近の知見まで、今回の学会で得た知見を、今後の網膜硝子体手術に生かしていきたいと思います。

第78回日本臨床眼科学会に参加して
2024年11月14日(木)
~17日(日)
京都
畑 七海
2024年11月14日〜17日に京都で開催された第78回日本臨床眼科学会に参加し、「壊死性強膜炎を合併したMIRAgelの膨化に対して吸引除去術が有効であった1例」をポスター発表させていただきました。
私の眼科医人生において、今回は2回目のポスター発表でした。1回目はFuji Retina 2024での発表だったのですが、このときは参加者からの質問にほとんど答えることができず、苦い思いをした記憶があります。そのため、今回は前回以上に症例について理解を深めるようにし、質問も想定しながら発表の準備を行ってきました。その成果が出たのか、今回の発表ではある程度質問に答えられ、些細なことながらも嬉しい体験となりました。もともと発表は苦手な性分なのですが、今後も発表の機会はたくさんあると思うので、今回の経験をもとに精進していきたいと思います。
最後になりますが、前回・今回ともに発表の指導をしてくださった中条慎一郎先生、そして医局の先生方に、感謝申し上げます。


第35回日本緑内障学会に参加して
2024年9月20日(金)
~22日(日)
姫路
園田 静花
2024年9月20日から22日にかけて開催された第35回日本緑内障学会に参加してまいりました。生杉先生の手厚いご指導のもと一般講演で初めての学会発表を経験し、非常に充実した時間を過ごすことができました。準備期間にはテーマの選択やデータの分析方法、効果的な発表の仕方や質疑応答の想定など、今後の学会参加にもつながる基礎をご指導いただきました。学会中には他の先生方の堂々とした発表や質疑応答で研究内容がより深く掘り下げられる様子を目の当たりにし大変感銘を受けました。私の発表は初日午前でしたので、その後はのびのびと学会に参加することができ、点眼加療や診断、検査などの教育講演を中心に聴講しました。経験豊富な先生方の実臨床でのお話を伺うことができ、今後の診療に積極的に取り入れていきたいと強く感じました。学会後には緑内障チームの先生方と夕食をご一緒させていただき、普段は時間に追われる中で接することが多い先生方とリラックスした雰囲気の中でプライベートな話題にも触れることができ、先生方との距離が更に縮まり大変うれしく感じました。
今回の学会参加で学んだ知識や、診療・研究に対する姿勢を今後の診療に大いに役立て、より質の高い医療を提供できるよう一層努力してまいりたいと思います。



ISCEV2024に参加して
2024年9月14日(土)
~19日(木)
CANADA QUEBEC
加藤 久美子
カナダのEsterelで開催されたISCEV2024に参加してきました。私にとっては5年ぶりの国際学会への参加ということで、期待とともに少しの緊張感を抱きながら出発しました。Esterelはケベック州に位置する美しいリゾート地で、澄んだ湖や広大な森林に囲まれた風光明媚な場所です。特に学会の会場となったホテルからは、四季折々の自然が広がり、まるで絵画のような風景が目の前に広がっていました。このような豊かな自然環境の中で、日常の喧騒から離れ、落ち着いて学会に集中することができたのは非常に貴重な体験でした。
その一方で、周囲には都会的な施設や娯楽が少ないため、まさに「缶詰」状態で学会に没頭せざるを得ない環境でしたが、そのおかげでより集中して講演やディスカッションに参加できました。学会では網膜電気生理学の最先端の話題に触れることができ、多くの刺激を受けました。特に、最新の技術や解析方法、臨床応用に関する報告は非常に興味深く、私自身の研究や臨床に直結する情報を数多く得ることができました。また、ポスターセッションや口頭発表では、他国の研究者と直接意見交換する機会があり、異なる視点やアプローチを学べたことは非常に貴重な経験でした。
今回の学会で一番の収穫は、普段忙しすぎてお話する時間がない近藤教授と、私の研究テーマについてじっくりと話し合う時間を持てたことです。Esterelのような静かでリラックスした環境で時間を共有できたため、普段の忙しい日常では得られない深い議論をすることができました。結果として、今後の研究の方向性や新しいアプローチについて多くのヒントを得ることができ、研究者としての成長を実感できた瞬間でした。
ISCEV2024への参加を通じて、改めて国際学会の意義と重要性を感じました。来年以降も積極的に国際学会に参加し、世界中の研究者と交流を深めることで、網膜電気生理学の発展に貢献していきたいと強く思っています。このような機会を今後も大切にし、自らの知見を広げながら、より良い研究成果を生み出していくことを目指したいと思います。


第70回日本臨床視覚電気生理学会に参加して
2024年2月2日(金)
~3日(土)
北九州
加島 悠然
2024年2月2日から3日にかけて行われた、第70回日本臨床視覚電気生理学会に参加してきました。
産業医科大学が開催校で北九州で行われました。名古屋から新幹線で3時間ほどでした。
三重大学からは、近藤先生、加藤先生、と私が現地に行きました。
近藤先生はランチョンセミナーで2つの発表とシンポジウムの座長、加藤先生はシンポジウムで発表されていました。松阪中央の久瀬先生は、一般口演の座長をされていました。
私は、学位論文の研究である「黄斑前膜に対する硝子体手術後にみられるフリッカERGの振幅の一過性増大」を、一般口演で発表しました。
ここまで広い会場で発表したことがなかったため、とても緊張しました。臨床視覚電気生理学会は質疑が活発であることが特徴で、どの発表でも演題が終わるとすぐに質問者がマイクの前に列を作っていました。
私の発表では、2人の先生にご質問頂き、なんとか返答することができました。
ご指導頂きました近藤先生と加藤先生にはこの場をお借りして御礼申し上げます。質疑応答まで丁寧にご指導頂きまして、本当にありがとうございました。
北九州は大きな都市で、96万人の人口がいるようです。TOTOは北九州に本社があるんですね。日本製鉄や日産自動車、出光興産も北九州が起源のようです。駅前もかなり栄えていました。
資さんうどん、鉄なべという餃子屋さん、豚骨ラーメンと2泊3日で北九州の食をめぐりました。
とても充実した3日間になりました。




The 60th ISCEV 初の国際学会と運営をおえて
2023年3月13日(月)
~18日(土)
京都
水元 啓太郎
近藤先生「国際学会で発表してみない?」
水元「国際学会ですか…」
近藤先生「ちなみに京都なんだけど、ごめんね」
飛行機が苦手であり、かつ、大学卒業旅行での食あたりを機に海外から遠ざかっていた私にとって国内開催は思いもよらない好条件でした。
有り難くお受けさせていただき、2023年3月13日-18日のISCEVでポスター発表をすることになりました。また後日学会の運営係として写真部への配属が決まり、発表以外の時間は学会の様子などを写真に納める仕事をすることになりました。
発表当日。ポスター発表の同時間に他会場で予定されているものがなかったため、たくさんの海外の先生が会場に来られました。他の発表者が質問される中、ついに自分のポスターの前に…。しかしなぜかノーコメントが続きました。
安堵してふと自分を見ると、「photographer」の腕章が! 「これのおかげか!?」と思わずニヤついてしまいました。結局、1人の先生が優しくゆっくりとした英語で質問してくださり、「面白い症例だね!」との評価をいただけました。
会の最終日のGala dinnerでは、舞妓さん・芸妓さんによる踊り(水元は引率係)や利き酒などのゲームがあり、大盛況でした。また学会の空き時間には金閣寺ツアーもあり、京都を満喫できました。さらに今回の運営のお手伝いを機に藤田医科大学(主管校)の先生方や埼玉医科大学の先生方と特に仲良くなり、人とのつながりが広がったことも大きな財産になりました。



