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眼科専攻医研修

研修プログラムの要約
研修は一般眼科臨床に必要な基礎的診察および検査を修得するところから始める。
同時に眼科救急に対応できる知識と技術を身につけることを目標とする。
また全研修期間を通じて、特に研修委員長と他科診療連携委員から、医の倫理、チーム医療、患者およびその家族との関係や医療に関する法律について指導を受ける。
研修は「日本眼科学会専門医制度・眼科研修ガイドライン」に記載されている基礎知識の学習、眼科診断技術および検査の修得、主要疾患についての学習とできるかぎり多くの疾患の経験、処置、手術の経験をさせるが、研修年度が進むにつれ、内容も高度になる。
7つのプログラムの到達目標を総括的にまとめると、研修1、2年目は検査と処置に重点を置き、手術も介助からはじめ、3、4年目に術者となって目標の手術件数に達するように指導する。
総括的な目標

  • 診療録を正確に記載できる。
  • 各種書類の意義を理解し、記載できる。
  • 患者や家族への説明が適切に行える。
  • 視機能検査、眼球運動検査などができる。
  • 眼底写真撮影、蛍光眼底撮影ができる。
  • 眼科の基本的な診察や薬物処方ができる。
  • 眼科感染症に適切に対処できる。
  • 未熟児眼底を診断できる。
  • 眼科外来での眼処置ができる。
  • 救急患者の処置が指導医のもとでできる。
  • 各種手術器具や検査器具の取り扱いができる。
  • 各種手術の術前術後の管理ができる。
  • 眼科領域の麻酔ができる。
  • 白内障手術が完遂できる。
  • 緑内障手術、眼瞼手術、角膜手術、涙器の手術
    などが指導医のもとでできる。
  • 上記の手術や網膜硝子体手術の介助ができる。
  • 症例呈示や、学会報告ができる。

週間、月間、年間プログラムのスケジュール概要
当眼科では以下のような週間スケジュールで診療が行われているので、それに沿ったスケジュールで研修が行われる。
研修1年目は外来では外来患者の検査(眼鏡処方も含む)と処置(レザー治療、涙嚢洗浄、ブジー、結膜下注射など)に習熟する。
3ヶ月目から指導医とともに入院患者の受け持ちを開始する。
2年目からは研修委員のもとで、再来を中心に外来を担当し、3、4年目には研修委員とともに専門外来の患者の診療にもあたる。
火曜日午前中は受け持ち患者を中心に網膜剥離の診察について指導を受ける。
金曜日午前は教授回診後、検討会で受け持ち患者の治療方針について指導を受ける。
  午前 午後
月曜日 初診・再診・    
網膜硝子体外来・
入院患者手術
入院患者手術
火曜日 再診・
角膜外来・
病棟網膜剥離患者回診
コンタクトレンズ外来・
レーザー凝固・網膜電図・蛍光眼底検査
水曜日 初診・
緑内障外来・
網膜硝子体外来
蛍光眼底検査・
超音波検査・OCT検査など
検討会・抄読会・セミナー(第4水曜日)
木曜日 初診・
入院患者手術
入院患者手術・外来患者手術・
ロービジョン外来
金曜日 初診・再診・
網膜硝子体外来・
レーザー凝固

病棟回診

検討会・抄読会・セミナー(第1、2金曜日)

水・金曜日の抄読会、セミナーを担当させ、論文の理解力や発表力を高める。
4年間で眼科手術を100例以上、そのうち外眼手術、内眼手術、レーザー手術を筆頭者としてそれぞれ20例以上を行わせる。
日本眼科学会、日本臨床眼科学会、日本眼科手術学会などの大学会での発表を4年間のうちに少なくとも1回、専門領域別の学会にも4年間で少なくても1回発表するように指導する。
また筆頭者として少なくても1編の論文執筆をするように指導する。
地方会としては東海眼科学会(年2回開催)、京都眼科学会(年1回開催)、三重県眼科集談会(毎年4月開催)、三重県眼科セミナー(毎年7月開催)、三重県眼科手術懇話会(毎年12月開催)があるが、そこでの発表を4年間で少なくても2回行うように指導する。
研修成果評価方法
  • 3ヶ月毎に研修委員長と7人の研修委員とで研修委員会を設ける。
    眼科研修カリキュラムに乗っ取り各眼科研修医の研修プログラムの到達状況を検討し、もし遅れがあれば、それについての指導を行う。
  • 各研修医に自己評価を提出させ、自分でプログラム達成状態を評価させる。
  • 各研修医に各専門領域の指導医への要望を提出させ、今後研修指導に役立たせる。
  • 各研修医の医師としての倫理観、医療スタッフや患者への対応、自己学習への熱意についても研修委員会で検証し、問題があれば指導する。
  • 研修医の年間(月間)、週間スケジュールへの参加状況を検証する。
  • 1年間の研修後に達成状況を踏まえ、次の1年間の目標を各専門領域毎に決める。委員長は研修全体の進捗状況を検討して、指示を与える。

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