三重大学発生再生医学ブログ
それぞれの先の大戦
成田正明
たまにお昼ご飯に一人で外に出る。
といっても歩いて2-3分のところだ。
知ってる人に出会うかもしれないが、それはそれでいい。
ちょっと前の話だ。
先日も一人なのでカウンター席に案内された。
携帯いじってると隣にお世話になってる方が(先生とかではない)。
「あ、いつもありがとうございます。ここいいですか」
「どうぞどうぞ」
という感じだ。こういうことよくある。
ま、それでも会話しないことが普通なのだが、会話がすすむ。
雨よく降りますねえ、とかのあと、ご実家の話になった。
近江のかたらしい。
「近江ですか。あのへんいいとこですよね、一回行ってみたいんですよ」みたいな話が。
「水まんじゅうおいしいし」とか、「まだ昔ながらの風情が残っていていいですよね」とか話していると、急に
「でもあの戦争さえなかったら・・・」と目頭を押さえ。
「え、あの戦争って第二次世界大戦ですか?空襲ひどかったんですか?」と聞くと
「ちがいますよ。本能寺の変ですよ。あれさえなかったら安土城もその城下町も栄えていて・・・。光秀なあ。ま、信長さまもなあ。でも悔しいなあ」と。
(え?本能寺の変て・・・。1582年ですけど)
とおもったが地元の方はそう思っておられる人が多いようだ。
「あ~、そうなんですね。地元の方はそう思っておられるのですね」
みたいな話が進む。さらに
「それにしてもあのお方だけは気の毒で気の毒で」
「え?信長ですか?」
「違いますよ、豊臣秀次さまですよ、それまであのあたりを治めておられた」
(注)豊臣秀次は秀吉のおいで、子がなかった秀吉の後を継ぐことになっていたが、側室茶々に秀頼が生まれたため関白を引きずりおろされ一族とも処刑された
あ~そうなんだ。
史実は知っていましたが、そんな悠久の歴史の中で生きてるなんて。
いま大河ドラマ「真田丸」で、いいひと秀次が演出されていて、ああ死んじゃうんだと思いながら見てるのですが、ちょっと前の話ですが、思い出しました。
会津のひとは、先の大戦を戊辰戦争を指すと(ブラタモリ)。これも強烈でした。
でもそういえばわたしにも「先の大戦」、ありました!