大学生のためのレポートの書き方
考察

実習・実験のレポートといえども、体験したことだけでなく、文献・資料を読むことは必要である。自分の持っている経験・集めた情報から出発して、自分のたてた推測・推定が、論理的正当性を持つかどうかを考えるのである。考察とは、その経過を書くものである。
その場合、事実と自分の意見を区別して記載することが最も重要である。他人の論文・文献を読むことであなたが得たことは、あなた自身のさらなる考察によってより新しい生命が与えられないかぎり、あなたのものとして読者には受け入れられないのである(独創性)。 独創性のためには、また、客観性を担保するためにも、文献などで調べたこと、他人が言っていたことと、自分の意見とを明確に区別できるように記載する必要がある。資料をそのまま写して、さも自分の意見のように記載してはいけない。自分で検索した参考文献等の記載内容からの記述と、自分の考えとを明確に区別して記載することが、科学的論理性のある文章となる。

また、客観的事実を記載する文章の中に、自分の意見を紛れ込ませるような、読む者に誤解を与えるような書き方はいけない。あくまでも、読む側が、あなたの提示する客観的事実とあなたの意見を区別できるように記載するのである。この点、英語などと比較して日本語は、主語が明確でないように書けるので、論理性が弱いと言われるゆえんであるが、慎重な注意をすることによりカバーできる。

問題2:
以下の文章について、どこに論理的誤りがあるか、考えてみよう

私の友人のある外科医は、彼の妻と知り合って1週間でプロポーズした。このように、外科医には、一般的に言って、早い決断ができる資質が求められる。

(答えは、次のページにあります。)

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