このたび、第34回日本Shock学会総会を2019年7月5日(金)、6日(土)にホテルグリーンパーク津と、三重県総合文化センターにて開催するはこびとなりました。30年以上の伝統をもつ日本Shock学会を、令和元年という新たな時代の始まりに三重県で開催できますこと大変光栄に感じております。第34回日本Shock学会総会のテーマは「ショック研究のミライ: Inspired by Medicine, Driven by Science and Technology」としました。「未来を予測する最良の方法は、自らそれを創りだすことである」という未来学者アラン・ケイの言葉にならい、ショック研究の未来をわれわれが自ら創りだす志をこめたテーマです。
 そのためには専門性の枠を超えて医師・研究者が集い、ショック及びその敗血症・多臓器不全、外傷、循環不全関連領域に関して、細胞・組織傷害や炎症の分子メカニズム解明に向け独創的な研究を進め、最新の基礎的及び臨床的研究成果を議論する場が必要です。敗血症性ショックや多臓器不全など未だに死亡率の高いさまざまなショック病態の解明と新規治療法開発を切り口に、臨床医学研究者と基礎研究者が学際的な研究とディスカッションを行うことのできるアカデミックかつクリニカルな学術活動の成果を発表し、議論する未来志向の場と本学術集会がなることを願っております。
 本学会の伝統である会長賞選考演題発表、Shock研究に関する最新のトピックを学会内外の様々な研究者による幅広い視点から議論する2つのシンポジウムに加え、教育セミナー、救急科領域講習、また豊田長康・鈴鹿医療科学大学学長(元三重大学学長)による「日本の研究力の危機」に関するサテライトシンポジウムを予定しています。特別講演には粘膜免疫学のグローバルリーダーである東京大学医科学研究所(カリフォルニア大学サンディエゴ校兼務)の清野宏教授をお招きし、粘膜免疫学の基礎から臨床応用までの壮大な研究成果と歴史についてお話しいただきます。
 学会を主管いたします三重大学大学院・医学系研究科および附属病院での基礎医学と臨床医学の積極的な協力体制を象徴する意味でも、基礎医学部門分子病態学の島岡要が学会長を、臨床部門から今井寛(救急災害医学)、丸山一男(麻酔集中治療学)、和田英夫(病態解析内科学)の3人が副会長を、運営事務局長は川本英嗣(救急災害医学)、実行委員会幹事は亀井政孝(臨床麻酔科学)が務めさせていただきます。シンポジウム企画を中心に学術プログラム策定には幅広い知見と意見を取り入れるために、木下学(防衛医科大学・免疫微生物学)と岡田英志(岐阜大学医学部附属病院 高次救命治療センター・救急科)のお二人にご参画いただきました。
 多様な専門性と学術的背景を持つ方々の、臨床医学と基礎医学の双方をカバーする学際的な交流を実現できるように誠心誠意努力しながら、みなさまのご参加をお待ちしております。

第34回日本Shock学会総会 会長
三重大学大学院基礎医学系講座 分子病態学・教授  島岡 要

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第34回日本Shock学会総会
会長      島岡 要(三重大学大学院基礎医学系講座 分子病態学・教授)
副会長     今井 寛(三重大学大学院臨床医学系講座 救急災害医学・教授)
        丸山一男(三重大学大学院臨床医学系講座 麻酔集中治療学・教授)
        和田英夫(三重大学大学院臨床医学系講座連携大学院 病態解析内科学・教授)
運営事務局長  川本英嗣(三重大学大学院臨床医学系講座 救急災害医学・学内講師)
実行委員会幹事 亀井政孝(三重大学大学院臨床医学系講座 臨床麻酔科学・教授)
プログラム委員 木下 学(防衛医科大学 免疫微生物学・准教授)
        岡田英志(岐阜大学医学部附属病院 高次救命治療センター・救急科・講師)
        池尻 薫(三重大学病院 救命救急・総合集中治療センター・医員)