2011年は自然災害の年となりました。
三重県では2月に紀宝町と南伊勢町で鳥インフルエンザが確認され、関係機関は対応に追われました。それらがひと段落した3月11日、東日本大震災のニュースに驚愕し、そして半年後、台風12号と15号により県各地で被害を受けました。
特に紀南地域の被害は大きく、9月26日に紀宝町と熊野市が激甚災害の対象地区に指定されました。これら自然災害の影響は東日本や紀伊半島を中心にまだ続いており、長期的支援が必要とされています。
一方、三重県では東海地震と東南海地震が近い将来起こると言われ、その影響が心配されます。
自然の脅威により人々の生活は激変し、被災した方々の親しい人や復興支援の関連職者の生活もまた、変わらざるを得ません。災害への準備の重要性は理解されながらも、なかなか進んでいないのが現状です。しかし、万全な準備を目指すことで、来るべき災害時にも平常心を保ちながら支え合って前に進んでいくことができると信じます。
その期待を根底に、「三重大学医学部看護学科も地域に根差した大学として役割をもとう!」との篤い思いを抱いた者が集まって「三重災害支援研究会」を立ち上げました。
三重災害支援研究会は、三重県の災害支援における大学の果たす役割、関連諸領域の専門職等の協働、災害支援活動に必要な具体的事象について、幅広く実践的に検討し、その成果を積極的に発信することで、より質の高い災害支援活動に寄与することを目的に設立されました。