
1.脊椎不安定性測定器の開発
椎間不安定性を測定するために、当該椎間にピンを立てて上蓋を留め、その上蓋を外して裏返し
その移動距離で椎間不安定性を測る測定器を開発しました。
Kasai Y, et al.: Clinical application of a handy intraoperative measurement device for lumbar segmental instability.
Int Orthop 34: 97-101, 2010
特許:3288038号(特許権者:笠井裕一)


2.新しいインストルメンテーションの開発
Tadpole systemを開発し、2004年に商品化、発売しました。
Kasai Y, et al.: Tadpole system as new lumbar spinal instrumentation. J Orthop Surg Res. 3:41, 2008


3.脊椎のバイオメカニクス
片側pedicle rod systemの固定性の検討を行うと、pedicle screw挿入の対角方向に不安定性がみられることを報告しました。
Kasai Y, et al.: Biomechanical study of the lumbar spine using a unilateral pedicle screw fixation system.
J Clin Neurosci. 17: 364-7, 2010



4.2011年のアメリカ整形外科学会で榊原紀彦医師が口演
BMIが35以上の肥満群の患者では、腰椎除圧固定術の術後成績が非肥満群に比べて有意に悪いことを報告しました。



5.第9回整形外科痛みを語る会(平成23年6月25・26日、松山市開催)にて、榊原紀彦医師が奨励賞を受賞。
写真は、授賞式の際に、会長の愛媛大の尾形先生から奨励賞を受け取っているところです。

6.長島スパーランド・腰痛体験ツアーを実施
41人が参加し、ジェットコースターの前後やお化け屋敷の前後の腰痛や唾液アミラーゼを測定し、ツアーの最後にMRI検査を行いました。



7.第11回整形外科痛みを語る会(平成25年7月6・7日郡山市開催)にて、榊原紀彦医師が優秀演題賞を受賞。
第11回整形外科痛みを語る会が平成25年7月6・7日に福島県の郡山市で行われ、
榊原紀彦講師が「慢性疼痛保有者の3カ国比較―日本・タイ・ミャンマー」の演題にて優秀演題賞を獲得しました。

8.Tadpoleの長期成績
Tadpoleシステムが開発されて約10年が経った。そこで、5年以上経過した60例の臨床成績を調査したところ、JOA改善率は平均72.5%、骨癒合率は93.3%で、隣接椎間障害は2例、instrumentation failureは1例だけにみられ、その長期成績は安定していた。これらは、Journal of Orthopaedic Surgery and Researchに掲載された。
9.Cortical bone trajectory fixation(CBT法)とPedicle screw fixation(PS法) との生体力学的比較
シカ腰椎の損傷モデルに対して、CBT法を用いてL5-6間を固定したCBT法モデルを10体と Pedicle screw and rod systemで固定したPS法モデルを10体ずつ作製し、bendingとrotationテストを行った。その結果、CBT法による椎間固定の強度は、従来のPS法と比較して有意差はみられず、両者は同等の固定性を有していることがわかった。これらは、Journal of Orthopaedic Surgery and Researchに掲載された。
10.ミャンマーにおける瞑想の研究
ミャンマーの僧院でヴィパッサナー瞑想の修行をしている97人(瞑想群)、瞑想の経験のないヤンゴンとマンダレー整形外科病院の看護師81人(非瞑想群)とし、全員に短縮版Profile of Mood States (POMS-SF)とAcceptance and Action Questionnaire-Ⅱ(AAQ−Ⅱ)を行って、両群間を比較した。その結果、瞑想を行うことによって、比較的早期から、怒りー敵意・疲労の軽減や活気の増加がみられ、1年以上瞑想を継続すると、心理的な適応力が高まることがわかった。

