第49回日本結合組織学会学術大会

大会長挨拶

第49回日本結合組織学会学術大会 

大会長 吉田 利通   

(三重大学大学院医学系研究科修復再生病理学分野)


 

 この度、第49回日本結合組織学会学術大会を、2017年6月16 日(金)・17日(土)に三重県津市の三重県総合文化センターで開催させていただきます。ほぼ半世紀に渡って開催されてきた伝統ある学会の学術大会を主催させていただくことを名誉に思い、会員の皆様ならびにご協力いただいている関係者各位に心より御礼申し上げます。

 今回の海外招待講演は、がんにおけるテネイシン-Cの役割について精力的に研究を進めておられる、ストラスブルグ大学のGertraud Orend先生にお願いいたしました。これに加えて、テネイシン-CをプロトタイプのひとつとするMatricellular proteinsのシンポジウムを企画いたしました。複数のMatri-cellular proteinsについて、多方面の観点からご発表頂けると期待しております。学会員に加えて、東工大の工藤明先生にもご参加いただきました。海外からは、古くからの知り合いであり、海外でご活躍中のメリーランド大学の岩本資巳先生とリバプール大学の酒井尚雄先生に来ていただきました。岩本先生にはランチョンセミナーで腱について、酒井先生にはマイスターセミナーで肝線維化についてそれぞれ講演をしていただきます。日本から海外に出ていく若い研究者が減少していることが、最近のニュースなどで話題になっています。本学会の若い研究者や学生の方々が良い刺激を受けて、海外に出ていく勇気を持っていただくことを期待しています。また、今大会ではワークショップ企画を公募し、5課題のワークショップを企画していただきました。どの課題も興味深く、より掘り下げた形での活発な意見交換の場になればと考えています。一般演題で口演を希望された方は全員口頭での発表になりました。そのため、Young investigator award(YIA)の審査のため、YIAへ応募された方はポスターでの発表もお願いすることになります。ご協力をお願いします。また、比較的大きな会場を確保しましたので、情報交換会と並行してポスター討論を行います。

 結合組織・細胞外マトリックスを総合的に取り扱い、その基礎と臨床を橋渡しするのが本学会の目指すところだと思います。学術的に高いレベルであることはもちろん、さらに参加して楽しい学術大会を目指して準備を進めてきています。この領域のますますの発展と学会員のさらなる増加を祈念して、三重の地でお待ちしております。


平成29年6月