当教室の概要

ごあいさつ

科⻑・教授 池⽥ 智明

池⽥ 智明

三重⼤学医学部産科婦⼈科学講座は昭和19年の三重県⽴医学専⾨学校創設の翌年の4⽉に開校され70年の歴史を持ちます。地域に貢献し、世界的な研究を⾏うという方針のもと、多くの産婦⼈科医師を育成し三重県の産婦⼈科医療を⽀えてまいりました。同⾨会医師数は約200名で、三重県を中⼼に⽇本全国で活躍しています。

現在、⼤学では、周産⺟⼦センターにおける産科学、婦⼈科病棟における婦⼈科腫瘍学、さらに平成27年の新外来棟開設に伴い開始する⾼度⽣殖医療における内分泌・不妊学の3部⾨を中⼼とした診療と研究をおこなっています。3部⾨それぞれに充実した指導スタッフを配し、⺟体・胎児専⾨医、婦⼈科腫瘍専⾨医および⽣殖医療専⾨医が取得でき、⼥性のヘルスケアに関しても学べる、総合的な産婦⼈科医師教育機関です。

所信として、「Community」「 Clearness」「 Communication」という3つの「C」を強調したいと思います。

まず、地域(Community)を最も最優先することです。津で信⽤されなければ三重県で信⽤されません。三重県で信⽤を得なければ⽇本で信⽤を得ることは不可能です。
次に、診療⾏為は、理由をもって進めなければなりません(Clearness)。その理由は、医師同⼠でも、医療スタッフにも、また患者さまに対しても、⾔い⽅は違っても同じものでなければなりません。
最後に、産婦⼈科は特に多くのスタッフがチームを組んで進めることが多い診療科です。皆が同じベクトルで進めていくためには、communicationが⼤切です。⼀⼈の医師の体⼒の切れ⽬が、患者さまの予後を左右するようではいけません。

以上を胸に、進めてまいりたいと思います。

産婦⼈科学は、美しくも激しく変化する⼥性の⽣涯と、⽇本の将来を担う⽣命の誕⽣を扱う唯⼀の診療科です。
若⼿医師の参加を期待しています。

診療方針

当院産婦⼈科におきましては、主に周産期グループ、婦⼈科腫瘍グループ、生殖グループに分かれて診療を⾏っています。当院の⼊院病棟には新⽣児集中治療施設(NICU)を併設する周産⺟⼦センターがあり、⼩児科・⼩児外科との連携を図って、周産期管理を⾏っています。
婦⼈科悪性腫瘍に対しては、放射線科・病理部・外科の協⼒を得て、集学的治療(⼿術・化学療法・放射線療法)を⾏っています。インフォームド・コンセントの精神にのっとり、治療を受けられるすべての悪性腫瘍患者さんについて、ご本⼈に癌告知を⾏っております。また、癌の治療・予後についてできるだけ多くの情報をご本⼈および家族の⽅に提供し、納得して頂いたうえで、治療⽅法を決めております。