神経心理


神経心理学研究の紹介
1. 病態生理解析研究
2. 精神生理研究
3. 神経心理研究
4. 自殺対策研究
5. 移植とQOL
6. 分子生物学研究



主な更新情報
2021年01月09日 更新の内容を書きます。
研究内容
 
 神経心理グループでは、最新の脳画像解析技術を用いて、精神疾患の病態を脳内ネットワークの観点から探求することを目的としています。脳白質神経束は、神経細胞から伸びた軸索や軸索を包む髄鞘から成る膨大な数の神経線維の束であり、脳内ネットワークの神経基盤として、さまざまな脳領域を連絡して情報を伝達する役割を果たしています。拡散テンソル画像では、白質神経束内の水分子の拡散を数値化して間接的に脳白質神経束の微細構造を評価しています。統合失調症や躁うつ病、うつ病、をはじめとする精神疾患や脳の発達過程・加齢変化について拡散テンソル画像を用いて多くの報告がなされています。
私たちは拡散テンソル画像をTBSS, fiber tractography,ROIといった方法で解析し、主に重症の気分障害に生じる幻覚や妄想、思考過程の障害と脳白質神経束の微細構造との関連を研究しています。
感情の調節過程では、前頭前野-辺縁系、視床下部-下垂体-副腎皮質系の恒常性、視覚や聴覚などの刺激に含まれる感情成分の認知、記憶、言語、左右の大脳半球間の機能分化と脳梁を介した連絡といった要素に加えて、近年はsalience network, central executive network, 自己参照領や社会的情報処理に関わるdefault mode networkなどの広範な脳内ネットワークの関与が報告されており、私たちはそうした知見をさらに深めていきたいと考えています。










〔学会発表〕
1. 精神病性・非精神病性双極性障害における白質神経束微細構造の解析 城山隆、 前田正幸、元村英史、谷井久志、鈴木大、松本龍介、岡田元広 第38回 日本生物学的精神医学会・第59回 日本神経化学学会合同年会 福岡国際会議場2016-09-08

2. 「満田・鳩谷の非定型精神病」における白質障害の解析 城山隆、 前田正幸、谷井久志、元村英史、鈴木大、樫本香苗、吉田司、松本龍介、中野智介、岡田元宏 第114回 日本精神神経学会学術総会 神戸国際会議場2018-06-23