沿革



三重大学脳神経内科は,平成元年に医学部附属病院の診療科としてスタートし,平成2年2月に葛原茂樹教授が東京都養育院附属病院(現・東京都健康長寿医療センター)より初代教授として着任しました.
それまでに三重県内で神経疾患の診療に携わっていた医師が合流し,また教室スタート後に入局者も加わって現在の神経内科教室の基礎が築かれました.
  
平成10年4月には医学部神経内科学講座として設置され,三重県内の神経診療を担う医師の育成とともに,紀伊半島に多い筋萎縮性側索硬化症,パーキンソニズム認知症複合の病態解明への診療・研究が行われました.
 
平成20年5月に第2代の教授として冨本秀和教授が京都大学より着任しました.脳血管障害や認知症といった神経疾患のcommon diseaseを中心に幅広く診療・研究がなされました。さらに認知症診療においては、診断や治療のみでなく地域の認知症ネットワーク構築などにも力を注がれました。
 
平成24年4月には,三重県より基幹型認知症疾患医療センターの指定を受け,当時,国立大学で唯一の認知症専門講座として三重大学に認知症医療学講座が設置されました.新臨床研修制度や内科の専門医制度の変化がある中,若い世代への積極的な働きかけを行い,現在の診療現場を担う多くの若手医師が教室に加わりました.
  

令和4年7月1日,三重県で生まれ,三重中学校,三重高校,三重大学を卒業した新堂晃大教授が第3代の教授として着任し,新たなスタートをきりました.
三重大学脳神経内科学講座では,これまでの先駆者たちが気づいてきたものをさらに発展させ,三重から発信できるように取り組んでまいります.