後期研修

脳や脊髄といった中枢神経、末梢神経、筋肉の病気をみる脳神経内科は、患者さんが体を動かしたり感じたりすること、考えたり覚えたりすることに関する症状を診療する診療科になります。
パーキンソン病やALSといった変性疾患のイメージを持たれる方が多いのですが、血管障害である脳卒中や、感染、自己免疫といった機序で起こる脳炎など急性の疾患もあり、神経に関する全般を担当しています。また頭痛やめまいといったいわゆるcommon disease、何より今後高齢化が進む中、認知症とのかかわりが大切となってきます。我々とともに神経についての知識や技術を身に着け、脳神経内科医としてのキャリアをスタートしませんか?

三重大学神経内科教室では、医学生や研修医のみなさんの見学を随時受け付けております。ご興味のある方は、メール( )にてお問い合わせの上、是非見学にいらしてください。

後期研修プログラム

初期研修を終えて三重大学脳神経内科での後期研修プログラムへと進んで頂く場合、
現在の内科専門医プログラムの関係から、3年の間に県内の関連研修病院と、基幹病院である三重大学附属病院の両方での研修を受けていくことになります。






多くの方は、2年間は関連病院、1年間は大学病院での研修となります。

初期研修を行った病院で継続して仕事をする医師もいますし、新たな病院で脳神経内科医としてのスタートをきる医師もいます。




大学病院では神経変性疾患や自己免疫性疾患が多く、

関連病院では、脳卒中やけいれん発作などの急性疾患や、頭痛、めまいといったcommon diseaseが多いという傾向がありますが、

脳神経内科医としてそのどちらも診療できるように後期研修を行います。





研修する病院はいずれも日本神経学会の教育施設や準教育施設です。 

指導医にとともに多くの経験を積み、経験症例の学会発表も行います。


初期研修とは異なり、脳神経内科医として外来診療も始まりますし、指導医のアドバイスを受けながら、自分がチーム医療の中心になって進めていくことになります。







6年目に内科専門医の取得となりますが、

これまでの先輩たちは、初期研修と脳神経内科の後期研修の間に、受験に必要とされる経験症例を満たすことができています。




◎ 後期研修の具体的な目標としては、以下を身につけてほしいと思っています。

  • 神経内科医としての診察技術の確立および局所診断・病因診断能力の習得
  • 神経疾患の診断および鑑別のための検査計画・治療法の習得
  • 神経・筋生検、電気生理検査などの施行と結果の解釈
  • 神経放射線、神経病理などの臨床に則した結果の解釈
  • 神経救急疾患に対する迅速な判断と処置、治療指針の立案
  • 変性疾患や慢性疾患の長期的治療計画の習得
  • 他科からのコンサルト症例について的確な診療方針の提言

後期研修以降について

   

内科専門医を6年目に取得後、7年目に神経内科専門医の取得が可能です。

専門医取得後は様々な進路が考えられます。
大学病院で専門領域の診療について研鑽を積んだり、大学院に進学して学位取得に向けて研究したりする道もありますし、
関連病院で臨床経験を積み、多くの患者さんと関わっていく医師もいます。

それぞれにとって良い方向を探して進んでいきましょう。

そして、今度は我々とともに、新たな若い医師たちをサポートしていく側になりましょう。

疾患例

 2022年度 入院疾患表

分類 入院
患者数
1.神経変性疾患 130
2.末梢神経疾患 65
3.炎症・脱髄疾患 (中枢) 48
4.脳血管障害 30
5.筋・神経筋接合部疾患 21
6.脊椎・脊髄疾患 112
7.他 8
入院患者数の合計  350

※ 大学病院