留学体験記

新堂 晃大
 2014年4月からアメリカ合衆国マサチューセッツ州のボストンにありますマサチューセッツ総合病院(Massachusetts General Hospital, MGH)のNeuroprotection Research Laboratoryに留学し、脳卒中の研究をさせていただいています。ボストンは米国では最も歴史のある街で、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)など多くの大学や研究機関があります。また、先人のゆかりの地や家を史跡として残しており、歩いて回るとレンガ造りの町並みなどヨーロッパ的な雰囲気も感じることができます。春には桜が咲き、街並みはより一層きれいになります。その他、ボストン美術館をはじめとする様々な美術館やボストン交響楽団、そしてレッドソックスなどのスポーツも有名で、研究のみでなく観光も楽しめる環境です。
 研究室はNavy Yardという海沿いの街にあり、古くは軍艦用の造船所やドック、海軍のオフィスがあったところです。現在は敷地内に博物館やConstitution号という世界最古とされる軍艦が展示されています。
 ハーバード大学はボストンの川向になります都市、ケンブリッジに位置しており、地下鉄のHarvard square駅を降りると目の前にあります。ハーバード大学には創設者とされるジョン・ハーバードの銅像があり、毎日たくさんの観光客がその銅像の前で写真をとっています。
この銅像の靴に触ると幸運が訪れるというので毎日たくさんの人に触られており、靴の先は光り輝いておりました。ただ、この銅像ですが、「3つのウソ」というのがあるらしく、創立年が違う、ジョン・ハーバードが実は創立者ではない、そして銅像の顔も違うなどといわれています。
 こんな素晴らしい環境での生活ですが、しばらくの間はアメリカで使用する単位の違いに少し戸惑いました。重さはグラムではなく、ポンドで表示され、肉や魚、野菜を買うときに何ポンドで買うかということをグラムに直して計算しています。あと距離はマイルを使って表示され、ガソリンを入れるときや飲み物を買うときはガロンの単位になります。 一つ一つが大きくて戸惑いますが、次第に慣れてきました。多くの日本人が服のサイズが合わずに困ることが多いようですが、その点だけは体の大きい私は困っていません。むしろアメリカサイズを楽しんでおります。
 取り留めもなく書いておりますが、この体験記を書かせていただいているのは2014年の8月です。ボストンに来て4か月が過ぎ、生活も落ち着いてきました。平日はNavy Yardで研究し、たまに帰り道で海を見て、そして船をみてボーっとしています。帰り道にハーバード大学に寄り、観光客に混ざって銅像の足を触ったりしています。このように書くと遊んでばかりのような気もしますが、平日は研究に勤しみ、休日は見聞を広めようと思い行動をしております。