⼀般不妊・男性不妊

⼀般不妊・男性不妊

当院では、⾃然に近い形での妊娠を望まれる患者さんの意思を可能な限り尊重したいと考えております。初期スクリーニング検査の後、不妊原因の適応があった患者さんに対しては、まずは⼀般不妊治療から開始となります。⼀般不妊治療は、⼤きく分けてタイミング療法と⼈⼯授精法があります。⾃然に排卵がみられれば、薬剤の投薬はほとんど⾏わない方針ですが、排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群、⻩体機能不全などの症状に応じて、薬による助けが必要な場合には内服や注射の治療を合わせて⾏っていきます。

タイミング療法

超⾳波で卵胞(卵⼦の⼊った袋)のサイズを計測し、排卵時期のタイミングを図ります。排卵のタイミングを合わせるために、排卵を誘発するHCG注射を使⽤することがあります。卵⼦が発育しない場合には排卵誘発剤の飲み薬や注射を使⽤することがあります。

⼈⼯授精

排卵の時期に合わせて、密度勾配遠⼼法により調整した精⼦(遠⼼分離をかけて雑菌や⽩⾎球を除去しながら、運動能⼒の⾼い精⼦のみを選別します)を⼦宮の中に注入する⽅法です。精⼦の数が少ない⽅や性交障害の⽅が適応になります。⼀般的に⼈⼯授精の成功率は約10%と⾔われています。

⼈⼯授精

卵管鏡下卵管形成術

最近ではクラミジア等の感染症の増加に伴い、卵管が閉塞または狭窄している方が増えてきています。両方の卵管が詰まっている場合、今までは体外受精しか方法がないと言われていましたが、卵管鏡下卵管形成術(FT)により卵管を広げる処置が可能となりました。

卵管鏡下卵管形成術

卵管鏡下卵管形成術(FT)は、卵管内をカメラで確認しながらバルーンという風船状のものを膨らませることで閉塞または狭窄を治療する方法です。年齢が若く卵管自体に異常がみられない患者さんでは、この方法により自然妊娠できる可能性が期待されます。

卵管鏡下卵管形成術(FT)

男性不妊

精液中の精⼦の数が少数であったり、精⼦の状態に問題のある患者さんや、勃起障害などといった男性因⼦により不妊となっている患者さんも多くみられます。当院では、泌尿器科医師により男性不妊の原因検索から治療まで⾏います。また、精液中に精⼦が全くいない無精⼦症の患者さんでは、精巣を直接調べて精⼦を探し出す精巣精⼦採取法(TESE)を行います。当院では、男性不妊患者さんにも積極的に治療を行っておりますので、ご相談ください。