その他の不妊治療

精⼦DNA断⽚化補助検査

精子のDNA断片化(フラグメンテーション)補助検査はSCSA法とTUNEL法の2種類があります。SCSA法は、従来から実施され、最近は他施設でも提供されていますが、検査結果が不十分で診断意義が低いことが報告されています。当院では検査感度の高いTUNEL法を採用し、高精度で精子のDNA損傷が判別できます。

精子断片化率が高い患者に対する治療

当院では、精子の泳ぐ力だけで選別する器具(ミグリス若しくはZyMotスパームセパレーター)を使用して、DNA損傷の無い精子を選別して体外受精若しくは顕微授精に使用しています。

合併症

⼦宮筋腫や⼦宮内膜症などで、妊娠しにくい腹腔内環境の患者さんには⼦宮筋腫核出術や卵巣腫瘍⼿術を⾏います。疾患のサイズに合わせてなるべく腹腔鏡下で⼿術を⾏っていきます。婦⼈科医師と不妊治療にあたる医師が連携し、スムーズに不妊治療を開始していきます。
膠原病や心疾患などで、妊娠が難しいといわれている方に対しては、他診療科及び周産期医師と協議し、妊娠から出産まで一貫して管理する体制をとっております。これまで、心疾患の患者様など、数多くの合併症を持つ患者さんの治療を行ってきております。

不育症

受精卵が着床し、妊娠に⾄っても初期の流産を繰り返してしまい、何度も⾟い経験をされた⽅は不育症の可能性があります。不育症には様々な原因があると⾔われており、⾃⼰抗体によるものや、体質的に⾎栓ができやすい⽅、染⾊体の異常などそれぞれに異なります。流産を繰り返した経験がある⽅は、その原因を検索し、それぞれの原因に対応し、妊娠の継続を⽬指します。また、流産の原因が胚の染色体異常にある方もおられます。そのような方には、胚を移植前に遺伝子の検査をし、異常のない胚を移植していく着床前診断を実施しております。

遺伝カウンセリング

胚の染色体異常など、難しい内容が多く含まれている治療も行っております。そのような方にわかりやすく遺伝について説明できる体制を取っております。当院には、遺伝を専門に扱う部署があり、ご希望があれば、十分な時間をとってカウンセリングを実施します。/p>

栄養カウンセリング

不妊治療には⽇々の⾷⽣活や運動習慣など、妊娠しやすい体を作ることも重要です。ご希望があれば、専⾨の栄養⼠による⾷⽣活の指導や妊娠しやすい⾷事のアドバイスなどを⾏うことができます。